文=山本寿美子(高26期) イラスト=うっ すいとぉ(高34期)

方向オンチである。若い時は気がつかなかった。どうも北九州の場合は、皿倉山と洞海湾である程度方向がわかるのでそれほど間違えずに到着できていたようだ。さすが関東平野、東西南北に山はなく目印となるものがない。皇居を中心に放射線状に道路が伸びている。そして内堀、外堀、山手通り、環七(かんなな)、環八(かんぱち)などの環状道路と交差して、まるでクモの巣のようだ。
というわけで基本的に曲がり角は直角ではない。右折、右折を繰り返ししても元の位置には戻らない。螺旋状になっているように感じるのはわたしだけだろうか?自分がネジになった気がする。そして、そのうち方向がわからなくなる。グーグルマップで自分の位置を検索するとあれ?っという場所にいるのだ。先日も「東銀座」から「銀座1丁目」に行く予定が着いたら「築地」。なぜ、みなさんは迷わずに行けるのだろう?

近頃は、当番期と各期幹事の方が集まる幹事会が中央区の区民館で開かれている。先日は京橋区民館だった。銀座一丁目で降りて京橋方向へ、グーグルマップのおかげで無事到着。「ここって初めてだよね」と言うと、「いえ、何度か会議を開催したことがあります」という。結局はたどり着くのに必死で、何も見ていないということらしい。

関東誠鏡会事務局長 高26期 山本寿美子


※このコラムは、メールマガジン「関八ニュース・66号」(2019年2月22日配信)に掲載したものです。
今日はたどりつけるか?