「マンハッタン」食べんね?と、福岡から戻った友人がお土産に買ってきました。
関東では知られていない菓子パン「マンハッタン」ですが、北九州出身の皆さんにはお馴染みですね。デニッシュドーナツと呼ばれるハイカラなおやつを知らなかった、子供の頃の懐かしさが蘇ってきました。関東に来るまで、日本中どこでも売られていると思っていたリョーユーパンですが、関東では売られていなくて残念な方も多いのではないでしょうか?
今回の「知っとぉ?」は九州人のソウルフード「リョーユーパン」に注目です。

リョーユーパンは、福岡県大野城市に本社を置く製パン会社です。昭和25年の唐津糧友製パンが創業とのことで、唐津が発祥だそうです。
https://www.ryoyupan.co.jp/



リョーユーパンといえば「ヤキリンゴ」でしょう!

丸いケーキのような生地でバタークリームを挟んだシンプルな菓子パン「ヤキリンゴ」。 どこにリンゴが入っとるんね!といわれるリンゴパン(通称)。ふわっとした平べったいスポンジ生地の間にバタークリームが挟まっています。「ヤキリンゴ」はリョーユーパンの菓子パンとして知られていますが、実はこの「ヤキリンゴ」は、大正9年創業の長崎の老舗のパン屋さん「東洋軒」(2014年に閉店)が発祥だそうです。1960年ごろクリームを挟んだ焼き菓子「ブッセ」が東京土産として流行っていると知った創業者が独自に開発したもの。包装をどうするか迷い、在庫にたまたま「焼きりんご」と書かれた袋があったため、間に合わせのように包んで売り出したところ大人気になったのが由縁だそうです。やはり、もともとリンゴとは関係なかったのですね。ちなみにこの「ヤキリンゴ」パンは熊本では「シャーベット」という名で売られています。


「銀チョコ」の発祥は小倉です!

続いては、お馴染みの「銀チョコ」です。こちらは数々のパン会社から発売されていますので全国区となっているとは思いますが、会社で若い子に聞いてみたところ「銀チョコ??知らなーい!」とつれない返事が返ってきました。
現在のリョーユーパンの銀チョコは、大きめのサイズの「大きか銀チョコ」が通常商品のようです。博多弁ですね。期間限定商品の「あまおう銀チョコ」や「3ベリー銀チョコ」なども発売され、もはや銀チョコではないのではないか?と思われるパンに進化しています。


銀チョコといえばリョーユーパンでしょう!という方も多いと思いますが、北九州出身の皆さんにはこちらの包みもお馴染みでしょうか?

銀チョコパンの発祥は、小倉のドンバル堂と言われています。35期が当番期の時の総会冊子でも紹介されていましたね!アルミホイルで包んで「銀チョコ」と書かれた紙で巻いただけのシンプルなパッケージに元祖の由縁を感じます。
銀紙に包まれたチョコパン=銀チョコということで、このなじみのあるパッケージから銀チョコの呼び名には何の不思議も感じないのですが、世間一般的にはチョコがかかってクリームが挟んだパンがなぜ「銀チョコ」と呼ばれるのか?は謎なのだそうです。言われてみればそうですね。


リョーユーパンの名作といえば「マンハッタン」

「マンハッタン」は、1974年(昭和49年)に発売された商品です。筆者が小学生の頃に発売されました。カリッとした中にもしっとりとした、チョコの揚げパン「マンハッタン」の登場は子供ながらに衝撃的においしかったです。関東では唯一、有楽町交通会館の福岡ショップで手に入る「マンハッタン」ですが、「マンハッタン」が販売されたイベントでは飛ぶように売れた!そうで、人気のほどが伺えます。「マンハッタン」の由来は、開発担当者がニューヨークのマンハッタンで見つけた商品を参考にしたため、そのままマンハッタンの地名がネーミングとなったそうです。多分デニッシュドーナツが由来なのでしょう。


お馴染みの「マンハッタン」ですが、こちらも現在では数々のバリエーションが誕生しています。きなこ、イチゴ、ホワイト、抹茶、に加えて、クリームシチューに合うチーズマンハッタンという商品まであるそうで、様々なバリエーションも楽しめます。





地元パン特集「リョーユーパン」いかがだったでしょうか?帰省の際には、懐かしいパンをご賞味ください。いろいろな由縁があって面白かったです。

パンのことを調べていると「地元パン手帖」という本を見つけました。北九州にも地元のパンがあるように、全国各地には地元でお馴染みのパンがあるらしく、ご当地の名物パンを訪ねる旅も楽しそうだな、と思いました。
まだまだお伝えしなければならない北九州のパンもありますので、またの機会にご紹介したいと思います。










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