文=山本寿美子(高26期) イラスト=うっ すいとぉ(高34期)

今年はよく雪かきをした。しかし、雪かきをするタイミングを間違うと何もしないのと同じになるか、しないほうが良かったということを経験から学んだ。近頃はご近所の方がやり始めたらやることにしている。これがベストな方法で、ご近所とのコミュニケーションにも一役かっている。

積まれた雪で道幅が狭くなり、車がすれ違えない。九州では「車が離合できないっていうよね」という話をこの歳時記に書こうとしたら、「離合?」意味がわからないし、使ったことないという人が現れた。九州出身者はみんな使うと思っていた私はびっくり!「この先は離合ができないため通り抜けをご遠慮ください」という北九州市の看板も見たことがないという。路面電車が走っていた地区の言葉なんじゃないか?という説まで現れた。

今回の広辞苑の改訂には「かくうち」掲載とともに、「離合」の意味も追加された。従来の「はなれたり集まったりする事」という説明のほかに「列車や自動車が行違うこと」というのが加わったという。先日、タモリの番組で「離合」という言葉を使った学芸員の方に、九州出身ですか?と聞いていたタモリさん。日本全国で「離合」という言葉が通じる日は近い。

関東誠鏡会 事務局長 高26期 山本寿美子


※このコラムは、メールマガジン「関八ニュース・60号」(2018年2月16日配信)に掲載したものです。