今年10月、北九州市は、千代田区平河町の『北九州市シティプロモーション首都圏本部』を有楽町に移転し、名称も改めて『北九州市東京事務所』としてオープンした。

変えたのは場所や名称だけではない。北九州市東京事務所(以降、「東京事務所」)では、国会や各省庁との調整、企業誘致、シティプロモーションなど、これまでの「機関」や「企業」に向けた業務も引き継ぎながら、「個人」に向けた積極的な取り組みも始めたようだ。東京事務所で個人向けに提供されるサービスは、今は北九州市民ではない私たちも、そして北九州市出身ではない人たちも利用できる。

今回の『知っとぉ?故郷のこれ!』では、その東京事務所を取材させていただいて、首都圏在住の同窓生に役立ちそうな4つのサービスについて話を伺った。読者の中には「北九州市に市民税を納めている訳ではないので利用するのは気がひける」と思う人もいるかもしれないが、東京事務所が提供するサービスは、私たちが利用することで北九州市の賑わい創出、観光振興、人口増などに直接的もしくは間接的につながるものなので、気にせず利用させてもらっていいだろう。


サービス・その1: 北九州市のことなら「何でも」相談できる!東京事務所のよろず相談サービス。

東京事務所の場所は、有楽町のシンボルのひとつ、『東京交通会館』の6階。有楽町駅から「徒歩1分」と駅近だ。
6階のいちばん奥、入口の「どうぞご自由にお入りください」に導かれて中に入ると・・・

職員の皆さんが働く様子が間近に見えるオープンな事務所が現れた。今回の取材に満面の笑顔でご協力くださった次長の太田知宏さんによると「ここは首都圏に於ける北九州市の情報発信拠点ですから、北九州市に関することは何でもご相談ください。」とのこと。


「何でも」というのは、例えば「地元で暮らしている親の介護」や「空き家になっている実家の問題」などの重めの相談から、「今度帰省するけど、北九州市で今流行ってる店はどこ?」とか「『わっしょい百万夏祭り』は何日目にどこに行けば一番面白いの?」などの軽めの相談まで、北九州市に関することなら本当に「何でも」。

「インターネットで検索するより直接話を聞く方が分かりやすいこともあるでしょう。そういう時はここの職員に気軽に声をおかけください。また、関東の皆さんは八高卒業後すぐに北九州市を離れた人が多いと思いますが、新しい施設もできていますし、高校の時に行っていた場所と大人になって行きたい場所は違うと思いますので、帰省時のレジャー情報の収集などでも職員を検索エンジンと思ってお気軽にご利用ください。」と太田次長。

市に「店」まで調べていただけるとは。ここで相談すると、区役所など最適な部署に問い合わせてくれるので、各地に精通した職員の方々から最新情報が得られそうだ。


サービス・その2: 『トラベルカフェ』(※)のような利用ができる!ラウンジスペース『ひまわりテラス』。

東京事務所には、ひまわりテラスというラウンジスペースも設けられている。
(名称の由来は、北九州市の「市の花」のひまわり)


北九州市とその近郊の観光資料や、

質の高さが評判の北九州市のフリーペーパー『雲のうえ』もあり、それぞれ持ち帰ることもできる。
雲のうえは、殆どの号が在庫切れになるほど人気だ。

このラウンジスペースは、特に用がなくても気軽に利用して良いらしく、「飲み物の提供はありませんが、持ち込みは大丈夫です。」ということで、コンビニ等で調達した飲み物を片手に観光パンフレットを眺めたり、帰省時のレジャー情報を収集したり、トラベルカフェ(※)のように利用するのもいいだろう。それに、ここで情報収集をしていて不明なことが出てきたら、すぐそこの事務所の職員さんに尋ねることもできる。なんて便利なんだ。

  ※トラベルカフェは、旅をテーマにしたチェーン店のカフェ。東京都内を中心に全国約40店を展開。店内に設置された旅のパンフレットやガイドブック、また大型モニターに映し出される旅の映像を楽しみながらくつろげる。ただ、残念なことに今年9月から事業を停止中。
ちなみにこのスペースは「市が説明会などで使用していない時は、ぜひ皆さんにもご活用いただきたい」とのこと。取材の日は、一角が「『北九州空港』×『スターフライヤー』」のプロモーションで使用されていた。(12月28日まで)


利用は「北九州市の振興になんらかの関わりがあること」ならば団体でも個人でもOK。興味のある方は、末尾の関連リンク「北九州市東京事務所(移転について)」を参照して東京事務所に問合せを。


サービス・その3: 専門のカウンセラーが支援!北九州市へのU・Iターン。

北九州市へのU・Iターンは、東京事務所に常駐の専門のカウンセラーが支援してくれる。そのカウンセラーのひとり、「移住・就職相談員」の松本政彦さんに話を伺った。具体的な支援内容は、

「北九州市で仕事を探す人」には、カウンセリング、求人情報の提供、市の職業紹介サイトへの登録サポートのほか、現地(北九州市)の専門スタッフと連携しながらの包括的な就職支援を行い、

「住まいを探す人」には売買物件や賃貸物件の紹介を行い、

移住をサポートする市のプログラムなども紹介してくれる。

実は、これら情報の大半は北九州市と北九州市に事業所がある企業との「公民連携」で提供されていて、その中から相談者に合ったものをカウンセラーが選んで紹介する仕組み。現在、市の『北九州で働こう!U・Iターン応援プロジェクト』に参画している求人企業は約1350社、『住むなら北九州市!応援団体登録制度』に参画している不動産や引っ越し関連などの企業は約30社。自力で情報収集するよりも、各情報に精通したカウンセラーに相談して市の制度を利用する方が随分効率良さそうだ。「提供できる情報は、今後も利用者側のニーズに合わせてどんどん増えていくと思います。」と松本さん。カウンセラーは、火曜から金曜の13時から17時45分と土曜の10時から17時45分に常駐で、アポイントなしでも対応いただける。


サービス・その4: 他ではできない求人検索ができる!概ね50歳以上を対象とした『シニア・ハローワーク』。

求人は、平成19年以降、雇用対策法で年齢制限をかけることが禁止されている(※)が、東京事務所では、通常のハローワーク情報に加え、「概ね50歳以上」を対象としたシニア・ハローワークの求人検索ができる。他ではできない検索ができるのは、北九州市が国家戦略特区で「特例」が認定されたため。ただ、シニア・ハローワークの制度は今年の8月にスタートしたばかりで、現在はまだ求人登録件数が多いとは言えない。これから増えていくだろう。専用端末はひまわりテラスの一角に設置されているので気軽に触れることができる。ラウンジを利用する度に検索してみてもいいだろう。

  ※「60歳以上」等の一部制限を除く


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東京交通会館は、昭和40年に東京交通局庁舎跡地に開業した複合施設。近年は全国各地のアンテナショップも進出し、いつも賑わっている。これからは各地の名産品も故郷の北九州市の情報もこの東京交通会館一箇所で入手できる。ぜひご活用を。


【関連リンク】

・北九州市東京事務所(移転について)
 http://www.city.kitakyushu.lg.jp/soumu/01400004.html

・北九州市東京事務所メール
 http://www.city.kitakyushu.lg.jp/soumu/file_0231.html

 

・雲のうえ
 http://www.lets-city.jp/03_kumonoue-list.php

・北九州で働こう!U・Iターン応援プロジェクト
 http://www.shigotomarugoto.info/ui-turn/

・住むなら北九州市!応援団体登録制度
 http://www.city.kitakyushu.lg.jp/page/kitakyushulife/ccrc/ouen/

・シニア・ハローワーク(シニア・ハローワーク戸畑の設置について)
 http://www.city.kitakyushu.lg.jp/san-kei/09801119.html

 

・スターフライヤー
 http://www.starflyer.jp/

・東京交通会館
 http://www.kotsukaikan.co.jp/





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