2012年3月3日、銀座のニュートーキョー本店9F「ラ・ステラ」で、福岡県人会主催の「就活を応援する会」が開催されました。

就職活動真っ只中の大学三年生と、就活に対する備えをこれからしていく大学二年生を対象に、同窓生の勤める会社の概要や特徴、職場の雰囲気、自身の就職活動の経験や学生に求めるものなどについての講演と、懇親会で直接話したり質問したりできる機会を設けようと企画されました。

筑紫丘高校、修猷館高校、東筑高校の関東地区同窓会役員と学生幹事が中心となって計画と準備が進められ、県人会に参加されている森顧問(高10期)からの紹介で、2月に入ってから関東誠鏡会からも参加者を募ることとなりました。

当日は筑紫丘、修猷館、東筑、八幡、鞍手の各高校を卒業し、関東圏の大学に通う学生34名が出席しました。
八幡高校からは3名が参加しました。また、事務局として関東誠鏡会理事の松本(高29期)が参加しています。
講師には、各分野の企業で活躍する筑紫丘高校、修猷館高校、東筑高校の卒業生13人が駆けつけてくれました。

第一部の講演会では、各講師が事務局の指定したフォーマットに従って、講師のプロフィール、会社の概要と講師の職場の雰囲気等、自身の就活体験、参加者へのアドバイスを作成してプロジェクターで投影して説明しました。

会社に関しては各個様々な業種や分野、業態の会社で働く講師の方々から、外からではうかがい知ることのできない話しが聞くことができました。また参加者へのアドバイスでは、各講師とも「その会社で何をやりたいのか、どんな仕事をやっていきたいのかを一生懸命に伝える」ことを上げていました。目指す会社で働くことへの熱意が就活にとって最大の武器であるということであり、このことは、時代が変わっても変わらないことだなと、学生の皆さんと一緒に聴いていて私も思いました。

学生の皆さんは、講演に熱心に聞き入り、時折メモを取ったり、講師のアドバイスに頷いたりしていました。
各人の持ち時間9分を超えて熱く語る講師がほとんどで、終了したのは予定時間の2時間を40分も越えてからでした。

第二部の懇親会では、福岡県人会副会長の鹿野九州男(かのくすお・明善高校)さんが乾杯の音頭を取られました。

「青年への支援は県人会の活動目標にずっと掲げられていたがこれまで成し得ていなかった分野。今回、このような形で実施できたのは各高校の同窓会による協力があったからで、今後も県人会として予算を取って実施していきたいと思います。よろしく協力と学生の皆さんの参加をお願いします。また、学生の皆さんには、今日学んだことを活かしてぜひ就活を成就して欲しい。」と挨拶されました。

学生の皆さんは、まずは飲み物と料理でのどの渇きと空腹を癒して、講師や各同窓会から参加した幹事の方々と懇談して、就活に関する情報を直接聞いていました。
締めの挨拶を促されて、東京東筑会幹事長である結城謙吾(ゆうきけんご・東筑高校)さんが「こういう会はもっとやって、皆さんに良いところへ就職してもらい、バリバリ働いてもらわないといけません。我々の年金がかかっているのですから!」と言って笑いを誘いました。
最後に筑紫丘・首都圏同窓会代表の望月菊磨(もちづききくま・筑紫丘高校)さんが一本締めで会を締めました。

第三部は、学生の皆さんは自由参加ということでしたが、ほとんどの学生さんが参加するという、就活への意識の高さが現れた形となりました。

今回参加した八高出身の三人の大学生に感想を聞いてみました。

「普段話しを聞けないような方々のお話を聞くことができ、有難かったです。女性の講師の方とも懇親会で直接お話して興味深い話を聞けました。」(Hさん)
「いろいろな業種の方や同窓会役員の方ともお話ができ、大変勉強になりました。八高でも今日のような会ができたらなと思いました。今後も就職活動頑張っていきたいと思います。」(Jさん)
「一度社会で働いてから教員になりたいと思っているので、先輩方のお話はとても面白かったです。」(Tさん)

県人会による「就活を応援する会」の試みは、参加した学生の皆さんに好意的に受け止められたようです。今後も開催して欲しいという声を他校の学生さんからも聞きました。
一方、講師の年齢が50代に偏り、30代と40代が一人ずつしかいなかったことから、「実際の就活環境が異なっていたはずで、就活体験談は参考になるのか分からない部分もあった。できれば就職して1年目や2年目の先輩の話も聴けたら良かったと思う。」(他校男子学生)という声もありました。

高60期(平成20年卒)以降で卒業時に関東の大学へ進学したとして誠鏡会本部経由で名簿(高校在学時の住所等記載)を関東誠鏡会が入手している学生の皆さんは、33名(高60期9名、高61期5名、高62期9名、高63期10名)います。
今回、高61期と高62期の関東での連絡先が判明している5名に「就活を応援する会」の案内を送り、2名から参加の返事をもらいました。そのうちの1名が、関東での連絡先が判明していなかった同期生に連絡を取ってくれ、参加の連絡をもらって3名の参加となりました。

関東誠鏡会としても「大学生への就活支援」を事業計画に入れています。今回の県人会によるものを参考に、関東誠鏡会単独で行う就活支援についても検討していきたいと考えています。2,400名以上の同窓生を有する関東誠鏡会であれば、今回の講演形式によるもの以外の方法での支援も考えることができるでしょう。大学生同窓生の皆さんの意見も募って、今後の就活支援活動を考えていきたいと思います。

また、今回の参加者を募った際の経緯から分かるように、関東に進学した同窓生の関東における連絡先の把握が思うようにできていないという現実もあります。就活支援の検討と平行して学生同窓生の連絡先を把握する方法についても検討し、実践していく必要があると思いました。

松本勝義(関東誠鏡会理事・高29期)