
住んでいるから知っている、ホントにいい場所、いいお店。
緑豊かな環境と都会の便利さがバランス良く融合した美しい街並みでドラマや映画のロケ地として度々登場するあざみ野。東京や横浜へのアクセスの良さもあり、特にファミリー層に根強い人気があります。拠点となるあざみ野駅は完成度が高く暮らしに必要なものは何でも揃うのですが、おすすめスポットは住宅街の中にも多数あり、バスに乗って遠足気分で散策してきました。現代的でありながらゆっくりと時間が流れる、あざみ野の空気感。長い間「住みたい街」ランキングで上位をキープする理由がわかる気がしました。
【案内人】高44期 相川雄吾さん
「あざみ野」で暮らして今年で14年になります。2人目の子どもが生まれてより良い子育て環境を探す中で見つけたのがこの街です。駅に降り立ち最初に感じたのはなんとも言えない解放感で、緑が多く、道幅も広くて、高い建物が少ない!落ち着いた街並みに加え、治安がいいところにも惹かれました。常に四季を感じられる暮らしはとても贅沢で、特に春には道路沿いに咲く桜や八重桜、ハナミズキなどに癒されます。お洒落なカフェやパン屋、レストランも多く、散歩をしながら新しいお店を見つけて入るのが楽しみの一つとなっています。
おすすめ:その1
駅歩0分でグルメ、美容、雑貨まで。毎日の寄り道が楽しみなetomoあざみ野

街と密着した商業施設etomoあざみ野はコンパクトながらもグルメ、美容、金融機関などが揃う便利スポットです。各ショップはやや小さめながら、季節ごとに新しい商品が次々と展開されており毎日通っても飽きません。相川さんは、「東急フードショースライス」によく仕事帰りに立ち寄り、スイーツや地方の名産品を購入しているといいます。よく買っているのは「BOUL’MICH」のサクサク・カリカリのシュー皮が楽しい「クリスタルクッキーシュー」とつるんと滑らかな食感の「カスタードプリン」で、素朴で優しい味わいがお気に入りだそう。駅から0分。気軽に寄り道できるのは魅力ですが、ついつい買い過ぎてしまわぬよう、ご用心。
おすすめ:その2
一度聞いたら忘れない、インパクトある名の由来は?驚(おどろき)神社

あざみ野駅東口から少し進んで、川沿いを歩いた静かな住宅街に、驚神社はひっそりと佇んでいました。境内はさっぱり整理されていて名前から連想するような「驚き」はありませんでしたが、歴史を感じさせるどっしりとした「趣き」がありました。「驚」と言う名の由来は、「馬を敬う」ことから。かつてこの場所にはあった牧場では名馬がよく生まれたといい、神社の由緒書には鎌倉時代、源頼朝の名馬(するすみ)と畠山重忠の名馬(三日月)もこの石川村から献上されたことが記されています。御祭神はスサノオノミコトで家内安全や五穀豊穣の御利益があるとされ、境内の看板には「農業 漁業 山林の守護者」と紹介されていました。毎年10月に行われる「例大祭」では驚神社を目指して神輿が練り歩き、なかなかの賑わいを見せるそうです。太古の昔から地元民の暮らしを守ってきた「おどろきさま」は今でも地元で愛されて続けており、あざみ野の隠れたシンボルとなっています。あざみ野を訪れた際には、歴史に思いを馳せながらゆるっと散策をしてみてはいかがでしょう。
おすすめ:その3
食べログ百名店にも選ばれる絶品スイーツの名店
Un Petit Paquet | アン・プチ・パケ

あざみ野駅からバスに揺られること10分、まるで絵本から飛び出したようなかわいい黄色の一軒家が目に飛びこんできました。食べログ百名店にも選ばれるケーキの名店、相川さんもお気に入りの「Un Petit Paquet | アン・プチ・パケ」です。わざわざ遠くから車で訪れるお客さんも多いそう。人気の秘密は代官山の有名店で腕を振るったシェフが生み出す上品ながらパンチのあるスイーツで、季節のフルーツをふんだんに使った色鮮やかなケーキ、素朴な味わいの焼き菓子はどれも絶品です。探求心が強いシェフから次々と生まれる新作を楽しみにしているファンも多いのだとか。相川さんの推しは、モンブラン、ミルフィーユ、フォンダンショコラで、自分用に購入するほか、来客時にお出しするデザートやお土産としても重宝しているそうです。その他、メレンゲとたっぷりのバターで作られたお店の名前と同じ看板商品「アン・プチ・パケ」は外はサクッと中はしっとりきめ細やかな味わいでリピーター多数。種類が豊富であれもこれも欲しくなる。お客さんのほとんどが「大人買い」していたのも納得です。
おすすめ:その4
高級寿司店と同レベルのマグロがリーズナブルに味わえるまぐろ専門店 まぐろ

マグロ専門店で店名は「まぐろ」、メニューはマグロ丼のみという潔さ。お店の自信がうかがえます。相川さん自身、最初は「海から遠いあざみ野でマグロ専門店?」とあまり期待していなかったものの、一度訪れてすっかりファンに。マグロ丼はヅケ、炙り、ネギトロなど、部位や調理法によっていくつかのメニューがあり、「生のマグロは苦手」な同行者も「生臭くないし脂っこくない」とネギトロ丼をペロリと完食していました。取材当日は赤身・中トロ・大トロの3種の部位が贅沢に乗った基本のまぐろ丼をいただきましたが、濃厚なトロ、旨みぎっしりの赤身を一度に味わうことができ大満足でした。このご時世にこのクオリティで1500円というリーズナブルさも驚きで、川崎北部市場で鮪専門店の仲卸しを営む店主だからこそ実現できたものだそうです。「もっと天然まぐろの美味しさを知ってもらいたい!」という思いからオープンしたこのお店は、『仲卸しだからできる品質の高さと低価格』であっという間に人気店に。このおいしさをご家庭に!とテイクアウトも充実しており、鮪やサーモンにイクラなどの単品に加え、丼もお持ち帰りできます。店と同じ味を楽しめるよう、ご飯と具を別々の器で提供する心遣いも◎。わざわざ訪れる価値があるこのお店、駐車場もあるので一度は行ってみてはいかがでしょうか!
おすすめ:その5
素朴に実直にやっているのになぜかオシャレ。
パン激戦区で愛され続けるベーカリー、前田パン

横浜市青葉区はおいしいパン屋さんが多い「パン激戦区」としても知られています。その中でも異彩を放つ「前田パン」は駅から遠く、目立たない外見にも関わらず人気の隠れた名店として知られています。オープン前から並ぶ根強いファンが多く、取材当日は午前11時ですでに陳列棚は残りわずか。写真は相川さんに後日改めて来店していただき、撮影したものです。「前田パン」という店名は、店主の「パンはつくり手そのもの」という考えからで、前田さんが作るパンだから前田パンだそうで店主の実直さが伝わります。相川さんが特におすすめするのは、クロワッサン、カレーパン、メロンパン、マロンのデニッシュ、バゲットフランセーズで、朝早くから並んで買うことも多いそう。茶目っ気たっぷりのネーミングが光る名物「おしりパン」は幼児から高齢の方まで安心して食べられる優しい味で、店主の心意気を感じます。実直な店主が作る実直なパン、そのおいしさの“沼”に、あなたもハマってみませんか?
【編集後記】
「郊外」「ファミリ−」「セレブ」そんなイメージがあったあざみ野。筆者には縁がないと思っていたこの土地ですが、「暮らす」という視点で見るとまったく違って見えました。都会の便利さと自然豊かな環境が常にそばにあるって実はとても贅沢で、ファミリー層だけでなく大人も満足できるスポットもあちこちにあり、「あざみ野って、みんなに優しい街なんだ。」とその魅力を改めて実感しました。「噛めば噛むほど味が出る」そんな言葉がしっくりとくる街。老後をゆったりと過ごすセカンドライフの拠点として考えるのも悪くないかもしれません。次はもっとゆっくり歩いてみよう、と思った一日でした。
ご紹介したスポット一覧
1etomoあざみ野
横浜市青葉区あざみ野2-1-1
https://tokyu-etomo.jp/azamino/
2驚神社
横浜市青葉区新石川町1ー24ー9
TEL:045-902-8603
https://www.kanagawa-jinja.or.jp/shrine/1202120-000/
3Un Petit Paquet | アン・プチ・パケ
横浜市青葉区みすずが丘19-1
TEL:045-973-9704
https://www.un-petit-paquet.co.jp/
4まぐろ専門店 まぐろ
横浜市青葉区あざみ野2-8-43
TEL:045-901-2088
https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140201/14033621/
5前田パン
横浜市青葉区黒須田33-5
TEL:045-482-9420
http://maedapan.web.fc2.com/


