NEXT VISION株式会社 代表取締役社長兼CEO
松山功さん(高40期)


Profile松山功(まつやまいさお)さん

1988年 八幡高校卒業(高40期)
1994年 諏訪東京理科大学卒業
1995年 株式会社時空工房入社後、TBS社会情報局に配属
・噂の!東京マガジン(TBS)
・WBSワールドビジネスサテライト(テレビ東京)
 にてアシスタントディレクター、ディレクター業務に従事
2001年 IVSテレビ制作株式会社へ入社
・THE鉄腕DASH(日本テレビ)
 等のテレビ番組のほかCMやDVD制作でディレクター、プロデューサーとして従事
2017年 NEXT VISION株式会社を設立。現在に至る


2018年7月某日、水道橋にて、総合エンタメ企業「NEXT VISION株式会社」の代表取締役社長兼CEOとして活躍する松山功さんを取材しました。大学卒業後、20年以上テレビ・映像業界に従事してきた松山さんに、仕事を通じて培った「不可能を可能にできるワザ」、そして関東総会への意気込みについて伺いました。


松山さんとテレビ業界との出会い。

最初からテレビマンを目指していたのですか?

小学校の時になりたかったのは、①医者②パイロット③テレビを作る人。テレビマンも夢のひとつではありましたが、大学受験の時点では医学部や航空大学校などを目指していました。ところがことごとく撃沈。結局、機械工学科に入学しましたが、特にテレビ業界は目指していませんでした。ですが、大学入学後にひょんなことからテレビ業界に縁ができます。大学は長野県の茅野にあったのですが、バイト探しのために地元のケーブルテレビにダメ元で飛び込んだところ、「面白い」と即採用になりました。ちょうどその頃、局ではラジオ番組に力を入れ始めていたこともあり、いきなりラジオ番組を持たされ、ラジオDJとしてデビューしました。とはいえ、小さな局ですからDJだけでなく、企画からスポンサー探しまで番組作り全般に関わりました。カラオケランキングのコーナーを作って大手カラオケチェーンとのタイアップを取り付けたり、今考えれば怖いもの知らずでガンガンやって、結局2年ほど番組を続けました。

卒業後は自然にテレビ業界に?-

卒業後は大手ファミレスチェーンに就職しました。当時は24時間営業が流行り始めていたころで、社員は深夜早朝勤務が当たり前でとにかく忙しい日々でした。残業代でお金はどんどん貯まるものの使う暇もなく、心身ともにボロボロになり1年で退職しました。次に何をやるかを考えたとき、「やっぱりテレビに関わる仕事がしたい」と映像制作会社を面接したら、朝まで3件はしご飲みに連れられて店を出たその場で合格を言われました。
やっぱり面白い業界だなと(笑)
制作会社は情報番組のADからスタートしました。番組内のコーナーで料理をしてもらう、料理下手の素人さんを探すことも仕事のひとつだったのですが、テレビ受けする人を見つけるのが意外に大変で・・・。週末はほとんど時間を割かれ、最初の半年は結局1日も休めませんでした。でも、その経験のおかげで人を見つける目も磨かれたし、断られてもめげない、諦めないメンタルも鍛えられ、テレビマンとしての下地ができたように思います。


お金がなくとも知恵と人次第で何でもできる。それが、テレビの面白さ。

映像業界の魅力とは?そこで松山さんが得たものは?

映像業界に身を置いて25年になりますが、予算が潤沢なプライムタイムの番組から低予算の深夜番組まで多くの番組に携わりました。限られた条件や予算の中でも、とにかく視聴者の皆さんに楽しんでもらいたいというその思いだけで働いてきました。知恵を絞り、人を巻き込むことで、無理だと思ったことが形になったし、人気番組に成長することもありました。アイデアと人のチカラがあれば、いい番組は作れるし、不可能も可能にできると学びました。あと、20年以上テレビ番組を作ってきて分かった事は、人は何故の部分にしか共感しないという事です。ですからテレビ番組を作る時は、
①「何故」この情報を伝えるのか?「Why:なぜ」
②その情報を伝えるためにどういう手段を取るのか?「How:どうやって」
③どんな番組のパッケージとして見せるのか?「What:何を」
という順番で作っていきます、もしくは常にそれを考えながら作っていくんです。これは僕の人生においての物事を考える礎となっています。
仕事は人を作ると思っていますが、まさに僕の性格もテレビの仕事が作ってくれたと言っても過言ではありません。25年経っても飽きることのない、面白い世界だと思いますよ、テレビは。


これから、映像業界はどうなっていくのでしょうか。そして、私たちはどう楽しんでいけばいいのでしょうか

今は誰もが映像を作れる時代です。みんながYouTubeやInstagramなどを通してどんどん発進している。また、事故や事件などのニュース映像でも「視聴者による撮影・投稿」が当たり前になってきていて、誰もがカメラマン、クリエーターと言えるわけで。これからはますますスピードとリアルが求められるので、ニュース映像だけでなく、ドラマやバラエティ番組も、視聴者制作のものが増えていくと思います。そしてそれらの映像には、価値に見合った対価も支払われる動きも始まっています。私自身、そうした動画をアップできるプラットホームになろうと会社を作りました。テレビ局などで採用されれば提供者の方にはきちんと還元されます。一般の方にも、作品作りのチャンスや表現の場が広がっていくはずです。カメラや映像に興味がある方はチャレンジしてみたらいかがでしょう?


さて、今回の関東総会の魅力、そして当番期の意気込みを教えてください。

今回の関東総会では、来年八幡高校創立100年を迎えるにあたり、新しい総会の在り方を提案しようと、これまでお話しした知恵がいっぱい詰まった企画が目白押しです。「なぜやるのか?」をみんなで考え、大きな企画は外部とのコラボなど人のチカラを活用することで形にすることができました。例えば、企画のひとつであるプロジェクションマッピングは大学と連携しました。学生に安く(基本的に実費のみ)作ってもらう代わりに無料で発表の場を提供し、さらに参加した学生には単位として認められるという、三方(当番期・大学・学生)にとってwin-winになる形で実現しました。また、「世界の!こんなトコロに八高生!!」や「讃歌の大合唱」「田辺いちかさん独演会」等の企画は、若い世代の参加を促し、総会を単なる同級生たちの「横の繋がり」だけじゃなく「縦の繋がり」へと変えたいという思いから世代を巻き込んで行く企画として生まれました。さらに、総会の寄付金集め等が少しでも楽になる様にと、新しい運営費の生み方として、八高LINEスタンプの販売や校歌讃歌のカラオケ配信を40期記念事業として取り組んでおります。私たち40期は「無理!を可能にできる」総会の作り方そのものを後世に残せたらと考えており、これまでにない総会を楽しんでいただけると確信しています。今回の関東総会のテーマは、「讃歌を紡ぐ!-ネクストステージへ-」です。総会をきっかけに皆さんも「自分も何かやってみたい」と前向きに、人生のネクストステージを楽しむ気持ちになっていただきたいと思っております。どうぞ、よろしくお願いします。



-プロジェクションマッピングでコラボする宝塚大学学生達と打合せ―




-2017年関東総会でのリラックスショット―



【取材後記】

    • 松山さんはとても熱い人。取材者も思わず聞き入ってしまい、最初の取材ではプロフィールを聞き損ねてしまいました。
    • 旬の話題の映像は、常時フェイスブックなどを通じて募集中。興味のある方は、ホームページでご確認を。

 

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