住んでいるから知っている、ホントにいい場所、いいお店。
今回案内して頂いたのは、豊かな自然と都市が共存する千葉県の大網白里市。東京都心から50~60km圏域に位置し、東にはリゾートビーチの白里海岸(九十九里浜)、西には緑豊かな旧跡の残る丘陵地帯、そして中央部には都市的機能が集積している住宅地やのどかな田園地帯が広がります。
大網駅から特急を利用すれば、最短44分で東京駅。自然環境に恵まれ、東京都心まで1時間程という交通アクセスの良さから、近年日帰りできる観光地としても人気を集めています。 

【案内人】高28期 今井貴朗さん

自然に囲まれた環境が気に入って大網白里市みずほ台に住むようになりました。もう20年以上住んでいます。品川まで通勤しているのですが、少々通勤時間が長くても、趣味が登山、バイク(オンロード、オフロード2台所有)と言うこともあり、当分はこの環境から抜け出せそうもありません。

おすすめ・その1

まぼろしの県、宮谷(みやざく)県の県庁跡地「本國寺」

明治2年の版籍奉還を受け、安房国・下総国などの旧幕府領を管轄するため、明治政府によって「宮谷(みやざく)県」が設置されました。その後、明治4年の廃藩置県によって木更津県が設置されるまで、ほんの3年弱だけ存在した「幻の県」で、本國寺を県庁としました。
  この地はもともと天領だったことや、宮谷県の初代知事が久留米藩士だったことなど、今井さんの解説がすごく詳しく、明治維新直後の県と藩が入り混じった混乱期を想いながら散策でき、とても楽しめました。それにしても「明治4年、廃藩置県!」とすっと出てくる今井さんの記憶力には感心させられました。

おすすめ・その2

可愛らしい風車のパン屋さん「ムーラン」

大網白里の閑静な住宅街の一角に佇む可愛い外観のパン屋さん。「ムーラン」とはフランス語で「風車」という意味です。今井さんのお薦めは、本場フランスの「大きなクロワッサン」と「抹茶とあずきのパン」。数を作らないので、すぐ売り切れてなかなか買えないそうです。そのため取材の日は、開店早々に訪れました。お目当てのパンはあるかなぁ~ ・・・・・・・・ あ~、ありました!良かった。
クロワッサンは表面の層はサクサク、パリッと感も充分、中はしっかり焼きあがっています。抹茶小豆はしっとり。くどすぎない甘さで、とても美味しくいただきました。今井さん曰く「種類も多く、今まで食べたパン屋のなかで一番おいしい」そうです。

おすすめ・その3

森林浴が楽しめる、市民の憩いの場「小中池公園」

今回は、今井さんの中学校以来の同級生、北田信治さん(高28)にもご同行していただきました。多くの自然に囲まれた公園をゆっくりとお二人と歩きながら、いろいろいろんな話に花が咲きました。
  「小中池公園」は今井さんがお住まいの「みずほ台」からすぐ近く。公園内には数多くの野鳥が棲息し、自然観察や森林浴が楽しめるので、週末にはいつもおひとりで散歩しているそうです。池の周りには桜がたくさん植わっており、花見の季節には多くの人で賑わいます。また、近くの「昭和の森」とはハイキングコースでつながっているので、続けて足を延ばすのもお薦めです。

おすすめ・その4

食通をうならせる本格台湾料理「龍龍(RunRun)」

メニューの種類がとにかく豊富。定番の酢豚や回鍋肉、薬膳や点心、そして上海蟹や北京ダック等の特別メニューまで、100種類以上の品ぞろえです。いろいろ迷いながらも飲茶セット注文。口の中にあつあつのスープがじゅわっと広がる小龍包、ぷりぷりの歯ごたえが美味しいエビ餃子、しっとりした甘みの胡麻団子など、どれも素晴らしい一品です。本場の凍頂烏龍茶とちょっと珍しいライチ茶が、更に点心の美味しさを引き立ててくれました。今井さんはお仕事の関係で台湾をよく訪れているので、台湾・中華料理には舌が肥えています。そんな今井さんによると「本場台湾料理の味そのまま」だそうです。

おすすめ・その5

雄大な浜辺を歩いてみませんか?「九十九里浜・白里海岸」

九十九里浜は、房総半島東岸、全長約66キロメートルの太平洋に面した海岸です。夏はカラフルなパラソルの花が咲く白里海岸も、11月に取材で訪れたときには人気もまばらで、広くて長い長い海岸線に波の音だけがひときわ大きく聞こえていました。足元には、晩秋の強い風の影響で、砂の「風紋」が浮かび上がってとてもいい感じです。
浜辺の近くには、今井さんお薦めのはまぐり小屋「密漁船」や、オーシャンビューリゾート「国民宿舎 サンライズ九十九里」などの宿泊施設、そしてサーファー御用達のマリンスポーツ店もたくさんあります。機会があれば一度大網白里まで足を延ばしてみてください。

おすすめ・その6

高級感あふれるスイーツ「パティスリー ル・スリール」

大網白里に住んでるからこそ知っている、おすすめのスイーツショップは「パティスリー ル・スリール」。「ル・スリール」というのはフランス語で「微笑み」という意味です。重厚な格式高い雰囲気の店内にはいろとりどりのスイーツがずらり。お値段はちょっと高めですが、洗練された見た目と、深みがある香り高い味わい、その高級感あふれる美味しさに惹かれて、今井さんは記念の日のケーキをここに買いに来るそうです。また、 豊富な種類のクッキーやカップケーキ、スティックタイプの蒸し焼きショコラなどは、ちょっとした贈り物に便利です。

おすすめ・その7

大網白里、お薦めのおみやげは?

大網白里ならではのおみやげには、地元名産「焼きハマグリ」を始め、「あおさ」「落花生」「ビワ」など素材の味をそのまま活かした逸品がたくさんあります。その中でちょっと異彩を放っていたのが、「銚子電鉄のぬれ煎餅」。慢性的な経営難を抱え続ける同社の手助けにと、鉄道愛好家がネットで拡散しマスコミも報道した事から、この「ぬれせん」は全国にその名が知られることになったようです。
そして、今井さんのイチオシは「いわしのゴマ漬け」。ごま・生姜・唐辛子とともに酢に漬け込まれたカタクチイワシです。帰宅後、「ゴマイワシ」をつまみに、九十九里を思い出しながらの晩酌は最高でした。


【編集後記】

今井さんから伺ったまぼろしの県庁跡の話は、とても興味深かったです。普通の観光なら見過ごしてしまう場所も、地元に住んでいるからこそ知っている特別な場所なんですね。もしひとりで来ていたら行っていなかったでしょう。また、事前に有名なパン屋さんや古民家を改装したお店などもネットで調べていたんですが、実際に行ってみるとイメージと違ってちょっとガッカリ。それよりも、地元に住んでいる今井さんが推薦してくださったお店のほうが格段に素晴らしく、本当に、地元の人に紹介してもらえる「住めば都」の醍醐味を味わえました。


回ったスポットの住所や営業時間やURL

A宮谷(みやざく)県 県庁跡地「本國寺」
千葉県大網白里市大網3002
問い合わせ:大網白里市教育委員会 生涯学習課 TEL:0475-70-0380
http://www.oamishirasato-kanko.net/文化/

Bムーラン(Moulin)
千葉県大網白里市みずほ台1-35-31  TEL:0475-71-0626
営業時間: 09:00-18:00
https://tabelog.com/chiba/A1205/A120503/12003328/

C小中池公園
千葉県大網白里市小中1538  TEL:0475-70-0360
問い合わせ:大網白里市 都市整備課街路公園班
http://www.city.oamishirasato.lg.jp/0000000128.html

D台湾料理「龍龍(RunRun)」
千葉県大網白里市みずほ台1-7-10 TEL:0475-70-1715
営業時間:11:30~14:30、17:30~22:00 定休日:火曜日
http://runrun1715.com/

Eパティスリー ル・スリール
千葉県大網白里市みずほ台1-28-28 TEL:0475-72-7268
営業時間:10:00~19:00 定休日:月曜(祝日の場合は翌日)
http://www.jtb.co.jp/kokunai_guide/area/chiba/mobara_tougane_kujyuukuri/spot/ooamishirasatoshi/J0068652/

F九十九里浜 白里海岸
千葉県大網白里市南今泉 TEL:0475-70-0356
問い合わせ:大網白里市産業振興課商工観光振興室
http://www.city.oamishirasato.lg.jp/0000006512.html

G国民宿舎 サンライズ九十九里
千葉県山武郡九十九里町真亀4908 TEL:0475-76-4151
http://www.sunrise99.jp/






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