北九州市制50周年記念! 北九州マラソン参加記

高校30期 山下孝宏


2月9日(日)午前9時。
時折太陽が顔を見せる瞬間があるものの小雨の中、北橋北九州市長のピストルの音が、小倉城公園に鳴り響いた。
市制50周年記念北九州マラソンのスタートである。

30期の参加は、地元から上野くん、福島くん、関西から河合さん、関東から福元くん、仲宗根くん、そして私の6名。
金曜日から土曜日に掛けての大雪で移動が心配されたが、なんとか夕方には受付も終了した。
我々は、スタート前に駆けつけてくれた30期の応援隊に見送られスタート地点に向かった。


さて、まずは、西に向かう。
到津の森公園前を通過、前半は自重してゆっくり目のペースで、沿道で応援してくださる方々を見ながら進みます。
いたっ!同期のみやこさん、しばらく行くと鶴田くん。
走りながら、応援しながら知っている顔を見つけるのは難しいのですが、知った顔の方が応援してくださるのは嬉しいものです。

  おっ、八高ファイトTシャツのランナーがおる。
そして我々には懐かしい七条の交差点を通過、中央町、スペースワールド付近をまずまずのペースで通過。
ここで26期の応援旗をもった方を見つけました。津田くん、井上さんら30期応援隊からの応援を受け、手を振って返します。
枝光から戸畑、小倉の日明とコースに沿った町内会の私設エイドや町内で行われているであろう、お祭りの太鼓や囃子の応援がそこここで繰り返し続いています。
沿道は応援の方が途切れることなく続いており、つい笑顔になってしまいました。
 
さあ、小倉駅の裏に差し掛かってきました。ここら辺りが20kmあたりです。
フルマラソンのランナーは海岸線に沿って門司港へ向かい折り返してきます。22,3km地点ほどでしょうか、先頭ランナーが折り返してきました。 トップランナーは速いですね。
海沿いで風を心配していましたが今日は穏やかです。 遊覧船からの応援も受けましたよ。
 
お楽しみの給食サービス。バナナや、飴玉、栗饅頭など協賛企業の方々のサービスや私設のボランティアサービスなどが続きます。
門司港駅の辺りに近づきました。
映画のロケに使われる倉庫街やレトロな建物を横目で見ながら走ります。一段と沿道の応援の方が多く感じます。
上野くんのご家族もみかん、チョコレート、あめのサービスをして頂きました。また複数校の高校のブラスバンドの応援もあり寒い中一生懸命の演奏を聴かせて頂きました。

35km過ぎるとかなりきつくなって来ましたが、この苦しい距離に30期の応援隊が出現。
最後の沿道からの応援をもらい元気100倍。
そしてびっくりのエイドがありました。小倉牛?マラソンのエイドで?私は食べることはできませんでしたが美味かっただろうなあ。

いよいよ終盤。
小倉の中心のビルが見えてきました。
さあ西日本総合展示場のゴール。目標の5時間を切る4時間39分くらいでなんとか歩くことなく完走できました。
ゴールゲートを超えた後は、小学生から完走メダルを首にかけてもらい、飲み物とバナナのサービス、記念タオルを頂きました。


仲宗根くんはサブフォー、福元くんは自己新の4時間8分、河合さんも自己新の4時間11分、上野くんはサポートに徹し、初マラソンの福島くんは見事5時間10分で、参加の6名は全員無事に完走することが出来ました。
全員そろって、終了後は応援隊と合流し恒例の打上げ。
無事の完走と関東、関西、北九州の30期の懇親を深めることが出来ました。

北九州マラソンは今回限りということでしたが、大会運営の良さ、沿道のすばらしい応援から参加者の継続開催の要望が受け容れられ次回開催が決まりました。
楽しい大会ですので来年はコースでお会いしましょう。
 
以上
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北九州マラソン応援記

高校30期 津田伸二

  「ミシン出しちゃらんか?」
日ごろしないことをしようとすると、決まって妻から返ってくる言葉は
「なん?また高校?」(の友達と何かすると?)
「いいけ、はよ出しちゃれ」
 
応援旗を作ろうと思いたったのは、北九州マラソン開催日の2週間前でした。
どうせ応援するのなら目立ったほうがいいと思い、7年前の当番幹事の時に作った「八高タオル」を加工して、桃太郎旗(のぼり旗)を2本作りました。


応援の準備を始めたのは、今年に入ってからのこと。
30期陸上部部長の上野君は、事前にコースを試走し応援のポイントと仲間それぞれのゴール予想時間を調べてくれました。
ウォーキング部部長の冨田君は、ゴール予想時間から各応援ポイントの通過時間を割り出し、JRの時刻表とも連動させた「おっかけ応援スケジュール」をたててくれました。
写真部部長の伊藤君は、何度もコースを下見し撮影ポイントを探してくれました。

2月9日 北九州マラソン2014 スタート当日。
まずは、松本清張記念館前でスタートしたランナーたちを送り出します。

1万人を超える参加者が目の前を走り抜けていく迫力に圧倒されつつ、負けないように拍手と声かけ。

「あと42キロ!がんばれ!がんばれ!」

スタート直後なのに、全員が通過するのに15分近くかかったと思います。
「左から右へ移動する集団を凝視し続けると、その集団が通り過ぎた後、背景が右から左へ移動するように見える」という眼の錯覚を初めて体験しました。
 
旗を振りながら応援していると、いろんなランナーが声をかけてくれました。

○ありがとう!
○35!35!35期です!
○きちぃ~
○私、八幡中央!
○がんばるよ!
○あと何キロ?・・・

  移動して別のポイントで応援しているときに、また不思議な体験をしました。
ランナー達の中で、旗を見た瞬間に表情(眼の輝き)が変わる人がいるのです。

一瞬の出来事であり、実際には言葉を交わすことも笑顔を返す時間もないのですが、
「八高の応援ですか?」
「そうです!あなたも?頑張ってください!」
「ありがとう!私も、八高ですよ!」
という気持ちの交換ができた人が何人かいたことです。
 
そして、3つ目の体験。

今回、30期からの参加者は6人。
1万人の中から6人を見つけ出すのは至難の業だと半ばあきらめていました。

しかし、不思議なことに集団の中に入っていようが、100メートル手前からであろうが仲間は簡単に見つけられたのです。
とびっきりの美男美女でもないのに何故だろう。
面白い体験でした。

  初めは1万分の6人を応援していたのに、気づけば1万分の1万人を応援していました。
その場にいる人達の気持ちが通い合い、コース全体が温かい空気に包まれていたからでしょうか。

フルマラソンの完走率が90パーセント以上というのも、この目に見えない力によるところもあったのではないかと思っています。
 
来年は、ランナーとしてこの温かい雰囲気を感じてみたいと思っています。

そこでどのような新しい体験ができるのか、今から楽しみにしています。