~未来を探る先輩課外授業~ に参加して・・・

プロローグ
平成23年11月12日(土)朝、久しぶりに前日帰省した実家から、年老いた父に最寄りの水巻駅(遠賀郡水巻町)まで車で送ってもらいながら、「現役の時は夜明け前に部活の朝練、課外授業のために夜明け前に出かけていたよな~」などと思い、6時41分発JR鹿児島本線上り電車に乗った。
途中、八高生と思われる生徒が何人か同じ車両に乗ってきたが、「制服は変わらないかな?セカンドバックは変わっているぞ!」などと観察しているうちに15分ほどでJR八幡駅に到着。

昔はここで西鉄路面電車に乗り換え、七条電停まで30~40分(体感)かけ、さらに徒歩で地獄坂を経て通学していたが、路面電車はかなり前に廃線となったことを家族から聞いていたので、今回はバスで槻田橋まで向かうこととした。
JRを降りたら直ぐに、槻田橋経由砂津行きのバスが来た。飛び乗るように乗車したが、一緒にJRを降りたはずの八高生が乗らない。変だなと思った瞬間、バスの窓から『八幡高校行き(臨時)』が見えるではないか・・・。
そうだ!!今は、バスが八幡高校の正門まで乗り入れていると、同期の世話役の友人が言っていたな~と思い出したが手遅れだった。

槻田橋の停留所で降り、少し平坦なところを歩いて、昔懐かしい『地獄坂』が目の前に現れた。
「やっぱり、ここを登らないと八高生ではないな~」などと勝手なことを思いながら、八幡高校へ到着。

誠鏡会の想い
八幡高校会議室。井星校長、濵地誠鏡会会長をはじめ関係者の方、それに19ある分科会のセミナー講師の方々が集合し、はじめに井星校長、濵地誠鏡会会長のご挨拶。
 井星校長からはこの会への期待、濵地会長からは八高生への温かな想いを大変感じられるご挨拶で、私をはじめ講師陣は、「セミナーで出来る限りのことを後輩に伝えたい」と一段と気合が入ったのではないかと思った。
講師陣の中に、同期の岡部君、安部(福田)さん、部活の後輩の山本君などいて、大変懐かしく再会を喜びあった。

職業セミナー 





私は、19ある分科会のうち、機械・電気・電子分野を担当した。
 同じ分科会では32期の梶木先輩とご一緒させていただいたが、梶木先輩は、NECの研究所にお勤めとのことで、電気・電子・情報関連の講義をされた。
 先輩の講義の間、後輩生徒の雰囲気を見ていたが、大変まじめな取り組み姿勢で、メモを取るなど「さすが八高生」と思わせる受講態度であった。
 ここで、私の講義内容、仕事内容について少し触れたい。
 私は、大学卒業後、今の会社(東急建設株式会社)に入社し、一貫して建設工事に関する「自動化・ロボット化」の研究を行っている。
 講義では、自己紹介、これまで開発に取り組んだ各種建設ロボットの紹介、この分野に進むために習得が必要な技術ジャンル、などを中心に話させて頂いた。
 特に建設ロボットは技術ジャンルが広く、今回の東日本大震災への対応や月面基地建設に関するロボット技術について解説した。

後輩へ伝えたいこと 
現役の八高生に伝えたいことを、講義の最後に自身の体験、期待することとしてお話しした。発表のパワーポイントをご覧ください。



感想文を頂いて 
セミナーを終えて一月ほど経ったある日、井星校長よりご丁寧なお礼状と、生徒感想文をお送りいただいた。  昨今の理系離れを危惧していたところであったが、さすが『スーパーサイエンスハイスクール』に指定されている八高、私たちの講義内容を直ぐに理解し、今後の進路に役立てたいという気持ちがよく伝わってきた。
 「ものづくりに漠然とした興味があったが、工学部に進み機械をいじってみたい」、「情熱、負けん気、根性、元気を大切にして残りの高校生活を頑張りたい」など、講義を引き受けて本当に良かったと思える感想をたくさん頂いた。

 セミナー終了後、第90回誠鏡会総会に向かったが、八高の伝統はこのような誠鏡会と高校の前向きな活動が支えとなって、脈々と受け継がれていくのだな~と感じた。

 セミナー参加にあたっては、大変お世話になった同期の有吉君、担当していただいた箱嶋先生、進路指導の浦野先生に感謝の意を表します。


高34期 柳原