住んでいるから知っている、ホントにいい場所、いいお店。 隅田川の東岸、両国、錦糸町、などを含むエリアが「本所」、昔ながらのご近所付き合いが残る人情味溢れる街です。近代的な東京スカイツリーのすぐそばでも、趣のある建物や小さな路地裏などに、どこか懐かしい雰囲気を味わえるレトロな街並みを楽しめる「「下町・本所」。まるで映画『Always三丁目の夕日』で見たような街「本所・両国」を、同窓生に案内していただきました。

【案内人】高45期 中尾陽子さん

お祭り好きの夫が、本所一丁目の神輿に一目惚れして本所に住む事になりました。本所一丁目の神輿は牛嶋神社氏子50余の町会の中で、大きさ・美しさが一番と評されているんですよ。 引越し当時2歳だった息子も14歳となり、今感じるこの町の魅力はなんと言っても『人』!地域の歴史から美味しいお店にお悩み相談までと頼れるマダム、私が体調を崩すと明日のお弁当まで気にかけてお菜をくださる姉のような存在の奥さま、息子に会うと毎回「おう!でっかくなれよ!」と、ニコニコとバナナをくださる八百屋のおじさん。かくも温かく心地の良い下町生活。皆さま、ぜひ遊びにいらしてください!

おすすめ:その1
日本の国技相撲が身近にある街「両国」!

両国は言わずと知れた相撲の街。1500年以上続く相撲の歴史は、両国の街に深く根づいています。「両国国技館」では年3回大相撲が開催され、相撲部屋もその多くが両国にあることから、道端で力士 に出会うこともしばしば。 実際、両国駅を降りたら若い力士が自販機で飲み物を買っている姿が、普通の風景として街の中に溶け込んでました。 ここ両国周辺には約40の相撲部屋が存在しますが、一般の方でも見学が可能な、出羽海部屋・荒汐部屋・東関部屋・八角部屋などがあります。力士たちの気迫溢れる朝げいこを見学に出掛けてはいかがでしょうか。


両国であ薦めのお土産は「國技堂」の「あんこあられ」。丸々と太ってお腹が出た体型のお相撲さんを「あんこ型力士」と言いますが、これにちなんであんこをあられにのせたお菓子が、両国のお土産として知られるようになりました。「あんこあられ」は、舟形のあられに半生の餡を流し込んだお菓子で、あられの塩味とあんこの甘味の相性が良い和菓子です。 「元祖あんこあられ」、「揚げあんこあられ」、「チョコあんこあられ」など種類も豊富で、力士自身も手土産として買っていかれるそうです。 


おすすめ:その2
壮観!!5年に一度の下町の大祭「牛嶋神社祭礼」


牛嶋神社は本所の総鎮守で東京スカイツリーの氏神としても知られています。 その牛嶋神社で5年に1度の大祭!『御鎮座千百六十五年 牛嶋神社 大祭』が9月中旬に開催されました。墨田区内の 氏子各町が3組51番に分かれて約50基の大みこしが牛嶋神社へ向かって渡御する「連合神輿(みこし)宮入」は圧巻です。 中尾さんも「本所一丁目会」の氏子メンバーとして大祭に参加され、堂々とし た小紫色の法被姿は、すっかり地元に溶け込んでいました。 牛が曳く鳳輦(ほうれん)と手古舞、稚児行列など、他にも見どころ満載です。


おすすめ:その3
下町の人情味あふれる粋な街でナポリタン「café&barポピー」


「本所一丁目会」のメンバーとしてすっかり地元に溶け込んでいる中尾さんのご近所付き合いを少しご紹介します。まずは、「café&barポピー」、 こちらのご夫婦とは中尾さんが留守のときにお子さんを預ける間柄だそうです。 本格的なサイフォンコーヒーがカウンターで存在を示している、どこか懐かしい昭和レトロ雰囲気のお店です。ペリカンのパンを使用したサンドイッチやハンバーグ、カレーなどを提供していますが、中尾さんのイチオシは昔ながらのナポリタン。 具材はシンプルに玉ねぎ、ピーマン、薄切りのシーセージ。そこにケチャップ、にんにくをを加え炒めめた、味わいの深いナポリタンです。お店は「墨田区フィルムコミッション」に昭和レトロ喫茶のロケ地としても登録されています。昭和を味わいたくなったらぜひ、下町の喫茶店「café&barポピー」を訪ねてみてください。


次の中尾さんのご近所付き合いは、屋形船「高もと」。中尾さんとお揃いの「本所一丁目会」の手ぬぐいで巻いたねじり鉢巻がとても粋な船頭さんです。主に隅田川から東京湾を周遊するコースを運行しています。滝廉太郎の「花」で有名な隅田川の桜並木は、とても見事な眺めです。お花見シーズンは毎年人気なので、来年に向けて今から予定を立ててみてもいいかもしれませんね。揚げたての天ぷらを味わいながら船の中から眺める隅田川の景色は最高ですよ!


下町の路地にひっそりと佇む「日本折紙協会」。 日本の伝統文化の「折り紙」のすばらしさを、日本国内はもとより世界の国々に゙発信しています。季節にあった折り紙やたくさんのオリジナル作品が載った「月刊おりがみ」は、見ているだけで楽しい雑誌です。 お話を伺っている間に、ご主人が目の前であっという間に折り紙を折ってくれ、そのみごとな手さばきに見入ってしまいました。今や日本の「おりがみ」は海外においてもその愛好家たちによって楽しまれ「ORIGAMI」として世界に羽ばたいています。


おすすめ:その4
ねずみ小僧のお墓がある「回向院」で金運アップのお守りを手に入れよう


大きな山門が目印の本所両国を象徴する寺院、『回向院(えこういん)』。 こちらは約350年前の明暦3年(1657年)に開かれた歴史のある浄土宗の寺院です。両国国技館が建てられる1909年まではここで、春秋2回の定場所相撲の大会が行われていたことから、回向院は相撲の聖地として知られています。境内に入って直ぐに目に立派な「力塚」があり、そこでは力を授かるよう祈願に訪れているお相撲さんを見かけることも多々ありますよ。
そして、境内の隅でひときわ異色を放っているのが「鼠小僧次郎吉のお墓」。黒装束姿で闇夜に参上し、大名屋敷から千両箱を盗み、町民の長屋に小判をそっと置いて立ち去ったといわれる鼠小僧。 長年捕まらなかった運にあやかろうとその信仰は当時より盛んで、墓石を削りお守りにするという風習が今でも伝わっています。金運アップのお守りにお墓を削ってみませんか? 


おすすめ:その5
クラフトビールの聖地で乾杯!!「麦酒倶楽部 ポパイ」


1995年に日本ではじめてビール醸造免許を取得し「地ビール」第1号となったのが新潟のエチゴビール。そのエチゴビールを初めて樽生で提供したのが「麦酒倶楽部ポパイ」です。以後数々の樽生地ビールの取り扱いを日本で初めて実現し、今では70種類以上の樽生ビールが提供されビールファンの間では『クラフトビールの聖地』と称されています。ラインナップがとても多くどれを飲むかとても迷いましたが、まずは直営醸造所で作られたオリジナルクラフトビール。 左から「ベアードビール 両国スタウト」、「両国ペールエール」、「シュタンゲ ケルシュタイプ」。 もちもちした泡に包まれ白濁したビールグラスに鼻を近づけると、ふわりと甘さを感じるもさわやかな香りです。一口飲むと、ヨーグルト飲料のような酸味とやわらかな炭酸が心地よく、スパイシーな後味がすっきり。 2杯目は「ゴールデンスランバー」、3杯目は「晴々ベルジャンヘイジーIPA」、美味しすぎて思わず飲みすぎてしまいそうになります。ビール好きの方もそうでない方も、「麦酒倶楽部 ポパイ」のビールを一口飲むと、新たな感動に出会えること請け合いです。



【編集後記】

「國技堂」以外の本所・両国のお土産には、グローサリーショップ「Marked(マークト)」がおすすめです。味わい深いパンやサンドイッチ、旬を詰めたアイスクリームなど、日々の食卓を彩る食材がいっぱい。中でも「寝かせ玄米」はおすすめの逸品です。特別栽培玄米を圧力釜で炊いてから3~4日熟成させた、もっちもちで甘くて旨味のある玄米ごはん。「これが玄米?!」と誰もが驚く玄米革命です。

 ご紹介したスポット一覧

1國技堂 〒130-0026 東京都墨田区両国2丁目17-3
営業時間:10:00~19:00
定休日:年中無休
TEL: 03-3631-3856
http://kokugikan-st.com/food/food_p3/

2café&barポピー 〒130-0004 東京都墨田区本所1丁目31−5
営業日:土曜日のみ営業(カフェタイム)12:00~16:00 (バータイム)18:30~22:30
TEL: 03-3622-0674

3屋形船 高本 〒130-0004 東京都墨田区本所1丁目6-9
営業時間:9:00~23:00 (要予約)
TEL:03-6658-4218
https://www.yakatabune-takamoto.tokyo/plan/

4日本折紙協会 〒130-0004東京都墨田区本所1丁目31-5
営業時間:9:30~17:30
定休日:祝日(土日を除く)、祝日が日曜日と重なった場合の翌月曜日
TEL: 03-3625-1161
https://www.origami-noa.jp/

5回向院 〒130-0026東京都墨田区両国2丁目8-10
TEL: 03-3634-7776
https://ekoin.or.jp/

6麦酒倶楽部 ポパイ 〒130-0026 東京都墨田区両国2丁目18-7
営業時間:月~金 15:00~23:30、 土・祝 14:00~23:30
定休日:日曜日
TEL: 03-3633-2120
https://www.70beersontap.com/







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