イラスト=つかる(高36期)

久々に東京都から脱出した、言っても横浜までだが。
川崎の工場群を見るとつい写真を撮ってしまう。高炉と煙突に反応するのは北九州生まれだから?横浜みなとみらいの周辺はビルがまた増えた気がする。

東京に来て間もない頃、横浜に旅行に行くと言ったら、「それなら自分は毎日遠足だ!」と言われたことがある。その人は毎日2時間半かけて九十九里から来ていた。

以前は実家に帰るのに新幹線を使っていた。品川には止まらない時代だ。横浜を過ぎたあたりから満席となる。駅弁を食べながら富士山を眺め、徐行運転をする雪深い場所は米原~関ケ原間。徳山駅付近から見える石油コンビナートの夜景は幻想的で楽しみだった。
そして、関門トンネルに入ると『あ~帰ってきた!』という実感がわく。荷物を棚から降ろして、下車準備。たまには新幹線で実家に帰るのもいいかもしれない。

関東誠鏡会 事務局長 山本寿美子(高26期)