イラスト=つかる(高36期)

今月で近くの遊園地「としまえん」が閉園する。同じ町内にオーナーが住んで居た時期もあり、町内会では毎年招待券を配っていた。夏休みに入ると週末には花火が上がり、テレビが聞こえないほど大音量だった。だんだんと、周りに住宅が増えるにつれて花火の量も減り、時間も短くなっていった。今月は閉園ということもあり、夜8時から8分ほど週末は花火が上がっている。夕涼みがてら見に行くのが楽しみになっている。
練馬区の成人式は「としまえん」で行うので、その日は振袖や真新しいスーツを着た若者が集まっていて、毎年見るのが楽しみだった。
アニメのイベントやアジサイ祭りと若者から年配の方まで楽しんだ。そして10月は「練馬祭り」。この日は園内を解放して無料で入れるので、昼からビール片手に出店でおつまみを買って、ジェットコースターの喧騒を聞き、回転木馬「エルドラド」を見ながらまったりと過ごすのが恒例行事になっていた。

関東生まれの友人は最後に「エルドラド」に乗りに行きたいけどコロナがね~と言っている。子供時代に遊んだ記憶がある人とは思い入れが違う。そう考えながら、私は到津遊園が閉園した時を思い出した。

関東誠鏡会 事務局長 山本寿美子(高26期)