重見慎二さん(高36期)


Profile重見慎二さん

1984年 八幡高校卒業(高36期)
1990年 立教大学卒業後、大手ゼネコンに入社
2007年 株式会社まごころリアルエステートへ転職、現在に至る

八幡高校卒業後、立教大学に学び、卒業後は大手ゼネコンのマンション建築受注に従事。2007年に転職したものの業務は変わることなくマンション用地の不動産売買仲介をメイン業務として活躍中。転職された当時、一冊の本との出会いにより掃除の大切さを実感し、以来毎日欠かすことなく実践している。高校時代は山岳部、大学では日本拳法部に所属。奥様と2人のお子様の4人暮らし。黒崎中学出身。


春には桜の名所として有名な千鳥ヶ淵や日本武道館が近くにある九段下。そこに今回お話をうかがう重見さんが勤める『株式会社まごころリアルエステート』の事務所があります。「毎日、便所掃除をしているだけですが、そんなので記事になりますかねぇ?」と笑いながら心配するご本人にお会いしてきました。


頑固さゆえの転職

重見さんの高校時代、山岳部に入部されていたそうですね?今でも山登りがお好きなんでしょうか?

いえ、それが大嫌いなんです(笑)。それもこれも高校2年生の夏合宿で屋久島に行ったことが理由です。いやぁ、今思い出しても辛かったですね。2年生だけで行ったのですが、もともとそんな訓練もしていなくて、しかもじゃんけんで負けて私がテントを担ぐことになってしまいました。このテントが重くて重くて・・・結局道にも迷って目的地にも着かずに野宿することになってしまいました。二度と山なんかに登るかと思ってしまいました。今までの人生でもっとも辛かったことは?と聞かれれば、一般的に言われる最終日に泣いてしまうという大学1年の夏合宿ではなく、高校2年の屋久島と言ってしまいます(笑)。まぁ原因はろくな準備や訓練もせずに体力もないのに参加してしまったことで、安易だったなぁと反省もしています。
高校卒業後、大学は立教大学に進学し、そこでは日本拳法部に在籍しました。大学を選んだときも、あまり周囲の人が受験しないところをと、よく調べずに選んだため入ってみて大学のミーハーな雰囲気になじめず、部活は体育会系と決めました。部はあまり高校にない部を意識して選びました。性格なんでしょうかね(笑)。


社会に出て、現在に至るまでのお話をお聞かせください。

大学卒業後、都内の建設会社・・・いわゆるゼネコンに入社しました。当時はいわゆるバブル期の最後の方でしたかね。仕事の内容はマンション用地をディベロッパーに売却して建築受注をするという営業でした。それは今の仕事にもつながっています。営業一筋で17年ほど働きましたが、とても充実してましたね。


では、どうして転職されたんですか?

簡単に言うと頭にくることがあって・・・(笑)。「こんなところにいられるかっ!」と。一度そう思い始めるともう我慢できなくなってきて飛び出してしまいました。それで以前から仕事を通じて知り合っていた今の会社の社長のところにお世話になることにしました。
でも会社を辞めてこの事務所に移ってきた初日、「あ~、ひょっとして俺、やっちゃったかな~」と頭を抱えて後悔したことを思い出します(笑)。


一冊の本との出会い

なんだか重見さんらしいですねぇ(笑)。ところで掃除が趣味だと窺いました。きっかけを教えてもらえませんか?

まだ前の会社にいた頃、ずいぶん前の話になりますが、誰かから「トイレ掃除をすると運気が変わるよ」と聞いたことがあったんです。仕事で大変なことが多かったこともあり、何とかうまくいけばいいなぁ・・・なんて思いながら少しずつ始めるようになりました。でも当時は毎日継続していたわけではありません。ところがある日、書店で舛田光洋さんの『そうじ力』という本を見つけたんです。その本がとても気に入って何度も読み返しました。その頃には先ほど言ったような理由で転職もしていましたし、これから本当に自分の力で仕事が取れるのか?お金が入ってくるのか?という不安もありました。すがるような気持ちでしたね。でも実際に自分で掃除をしてみて、そこに書かれている『キレイに掃除をすることで気の流れが変わってくる』ということを実感できるようになってきて、それからは毎日掃除をしなくては気がすまなくなってきました。


すごいですね。毎日掃除されているんですか?

はい。一日も欠かさずに掃除をするという習慣が大事だと感じています。武道でも同じですが、ひとつの得意技ができてくると他の技も基本が同じなので早くマスターできるようになります。まずは自宅のトイレ掃除という得意技ができると、それが習慣となり、今度は廊下と玄関の掃除、そして会社のトイレ掃除と広げられ、それらの習慣化が早くマスターできます。小さな事務所ですし前の日に誰も使っていない時もありますが、必ず毎朝掃除をするようにしています。別にスピリチュアルな話をするつもりはありませんが、仕事などで悩んでいる友人には「騙されたと思ってトイレ掃除をやってみたら?」と勧めています。偶然かも知れませんが、結果的にいい話を聞くことが多いんです。また、真偽のほどはわかりませんが、ビートたけしさんも若い頃に師匠に言われて始めたトイレ掃除を今でも毎日続けていると聞いたことがあり、なるほどなぁと思ったりしています。
まぁ自分の性格でしょうか、『自分で決めたルーティーンを1日でも休めば12年以上続けた努力が水の泡となり、多くのマイナスが押し寄せてくる』ということを思い込んでいるので、ビビりながら実践しています。またずっと健康で働きたいと思っていますので、毎朝の腹筋や背筋、スクワットなども欠かしませんし、一生親への感謝の気持ちを忘れちゃダメだと思い、他界した両親に対して感謝の言葉を毎日一行ずつ手帳に書くことを続けています。大学受験で2浪して、非常に心配させましたから。


立派だと思います。ところでトイレ掃除をするときに何か便利な道具とかありますか?

いえ、自分の素手と雑巾、バケツと洗剤だけです。汚れが酷ければブラシなども使うこともありますが、基本はそれだけです。掃除が終わればしっかり手を洗えばいいわけですし、不衛生だと思うことはありませんよ。


前向きに毎日を過ごすこと

他に趣味はありますか?

畑を借りていて、小松菜やホウレンソウ、ピーマン、白菜など20種類くらい育てています。実は子供の頃から植物を育てることが大好きでした。でも実家は工務店をやっていましたので、庭は資材置き場になっていて・・・それでも資材と資材の僅かな隙間にヒマワリを植えたらすごく大きく育ってくれて、とても嬉しかったことを覚えています。それで今でも続けていますね。もちろんその畑にもトイレがあって、その掃除もしていますよ。畑を借りている他の人たちからは「重見さんは畑の世話より掃除の方が一所懸命だね」と言われたりしていますが・・・(笑)。あとはとにかく毎日前向きな考え方をして過ごすことを心がけています。お酒も大好きでよく飲んでますね。ただ月に1回くらいは寝過ごしてしまうことがあって・・・時々知らない町に行ってしまっています。あ、でもこれは趣味ではないですが(笑)。


・・・(笑)。本日はありがとうございました!



重見さんの育てている畑・・・瑞々しく野菜が育っています。-写真はご本人より-

【編集後記】

  • とにかくよく話す重見さん。取材後は近くの中華料理屋さんに場所を移しての飲み会に。インタビューよりはるかに長い時間になりました(笑)。重見さんお奨めのこのお店、とても安くて美味しくて、重見さんご自身も来店する回数では他の客の追随を許さず不動の1位を維持しているそうです。
  • 取材は夜でしたが、重見さんが働くオフィスはさすがにとても美しく朝一番のように綺麗に事務所内が整っていました。
  • お勤めしているのが「まごころリアルエステート」という、一風変わった社名。同業者がひしめき合っている業界の中で、お客様に一度で憶えてもらおうということで社長と名付けられたのだそうです。
    ※株式会社 まごころリアルエステート http://www.magokoro-real.co.jp
  • 一般的に派手な業界と思われていることが多いそうですが、『オイシイ思いはしなくてもいいが、イタイ思いは絶対にしたくない』がモットーの重見さん。堅実であることを何よりも大切にされているとのことです。

 

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