文=山本寿美子(高26期) イラスト=うっ すいとぉ(高34期)

先日の広報委員会で「幼いころ、初めて自転車に乗れたときのことは、だれもが覚えている」という話になった。父親や母親と一緒に校庭や公園で練習し、初めて自転車に乗れたときの感動は鮮明な記憶として残っている方も多いと思う。

しかし、私はこの話には加われない。
「私が自転車に乗れるようになったのは、18歳になってからだ」と、恐る恐る口に出してみた。その場にいたメンバーは絶句するかと思いきや、「私も大学に行ってから練習した」という声が聞こえた。そして、もう1人はいまだに自転車に乗ったことがないと言う。この3人は偶然にも実家が近い。
大蔵から七條に抜ける旧電車通り(県道296号線)と並行している道路は、当時(昭和30年代~50年代)は、狭い道にもかかわらずダンプカーが走り、交通量も多く、歩いていても危ないほどで自転車に乗るのが難しい場所だった。

年代が違っても同じ地域で育ったことを実感した新鮮な出来事だった。

今年も残り少なくなってきました。1年間、このメールマガジンをご愛読いただきありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。

関東誠鏡会 事務局次長 高26期 山本寿美子


※このコラムは、メールマガジン「関八ニュース・53号」(2016年12月16日配信)に掲載したものです。