「かながわ子ども教室」をご存じですか。
神奈川県在住のシニア世代が、該博な識見を活かして「たのしい科学教室」と「たのしい暮らしの教室」を県内各地などで開催しています。「たのしい科学教室」は、理科好きの子どもの育成を目的に平成16年8月スタート、「たのしい暮らしの教室」は思いやりの心、感謝の心、自立する心の養成を目的に平成18年12月にスタ-トしました。
通算650回開催(平成23年6月末現在)。
これまでに延べ約12,000人の子どもたち、延べ約4,500人の講師・サポーターが参加しています。

教室は、神奈川県内の小学校をはじめ、各地区の町内会や自治会などに出向いて開催されます。
内容もさまざまで、「たのしい科学教室」は11教室(海洋・光学・電気・宇宙・環境・液晶・エネルギ-・地球・化学・糸でんわ・ミクロの世界)、「たのしい暮らしの教室」は6教室(世界・お金・食べもの1&2・私たちと水・日本の行事)があります。
講師・サポ-タ―は、神奈川県在住の三菱グループ企業OBを中心に、約50人(技術:30人、事務:20人)が在籍。平均年齢は71歳です。

落後者を出さない参加型学習

教室の内容と子供たちの姿勢はさまざまです。
理科好きの子供たちが応募して参加する教室は、教材も高学年用で、姿勢も100%学びです。「君たちはノ-ベル賞に最も近い子どもたちです」と言って励まします。
また、理科嫌いも含めて全員参加の教室では、教材も低学年用、姿勢も遊び80%、学び20%。ただし、どの教室にも共通しているのは、地区担当者や講師に加えて、子ども5~6人のグループに対して1人のサポーターを配置し、きめ細かく濃密に、実験や遊びも採り入れているということ。
1人の落後者も出ないよう細心の配慮を払う参加型学習です。

子どもたちと共に、新しいふる里をつくる

「かながわ子ども教室」に私が関わるようになった経緯を簡単に申し述べます。

12年ほど前に退職しましたが、その頃から子どもたちは学級崩壊、いじめ、虐待、モンスタ-ペアレントなどを体験し、将来に夢や希望を持てずに、無感動、無関心、無目的化へと荒廃しつつあり、社会問題化していました。
偶々その頃に、港北ニュ―タウンに転宅しましたが、そこでは新住民が圧倒的に多く、都筑区の人口20万人の平均年齢は37歳。若く、新しく、お洒落な街でした。しかし、歴史が浅く、伝統行事もない。絆やコミュニティー力が極めて稀薄な街でもあり、子どもたちから笑顔が消えて行くのが心配でした。
そこで、子どもたちに「楽しくて、愛しくて、誇らしいふる里=都筑(つづき)」を感じてもらえるようにしようと思い立ったのです。まず、若い母親たちに呼びかけて「読み聞かせ会」を立ち上げました。0~3歳、4~7歳の2グループに分けて毎月開催しています。そこでは、子どもだけでなく母親同士の交流も生まれました。
子どもたちはその後、6~11歳の間「かながわこども教室」に参加します。
街には今も大型団地がどんどん出現しています。今後も「読み聞かせ会」と「こども教室」をセットにして、開拓して行くつもりです。

各地へ輪を広げたい

「NPO法人・かながわ子ども教室」は、福祉医療機構(厚生労働省の独立法人)から補助金をいただいています。同機構から「神奈川県だけではもったいない。ぜひ全国展開を」と要請を受けており、東京多摩、石川県、熊本市(出田肥後誠鏡会長が後援)、北九州市などで、現在、口コミでワーク中です。私の夢は母校八幡小学校で、皆さんと一緒に「‥‥教室」を開催することです。

皆さんの中に興味のある方はいらっしゃいませんか。
講師、サポーター、コーディネ-ター役(教室開拓)など、ぜひお申し出またはご紹介ください。ご支援・ご協力のほど、よろしくお願いします。


P.S. 私の「誇らしいふる里」は、もちろん八幡です。
花園では2年連続の福岡vs.神奈川の決勝戦でしたが、私は福岡応援。


高9期 繁本幹雄

★かながわ子ども教室の詳細・お問い合わせは★
http://www.kanagawakodomo.com/