住んでいるから知っている、ホントにいい場所、いいお店。
今回、案内して頂いたのは江東区の「北砂」。ここ「北砂」は、北は隅田川と旧中川を結ぶ運河・小名木川、東と南には仙台堀川公園、更に西は横十間川と、東西南北をぐるっと水路に囲まれた街です。そして街の中心には東西に長~い「砂町銀座商店街」。深夜に放送され人気を博したドラマ「孤独のグルメ」、主人公・井之頭五郎が夜食を買うために訪れたのが、ここ「砂町銀座商店街」です。180店ものお店が軒を連ねていて、グルメファンならずとも楽しめること請け合いです。

【案内人】高28期 北田信治さん

大学卒業後、就職した会社と独身寮が北砂の近くで、結婚した妻の実家も近いという事で40年近く住んでいます。北砂の良さは、何よりも東京駅から15分程と交通の便が非常に良いことと、東京都は思えない物価の安さです。砂町商店街では色々な種類の美味しいお惣菜がとても安く売られ、生活する上でとても便利のいい場所です。周りには銭湯も数件残っており、また以前は町工場も多かったこともあって、八幡に似た人情味を感じる町です。海抜ゼロメートル地帯ですが、江戸時代後半に埋め立てられ、地盤も割にしっかりとしています。水害で悩まされた分、灌漑も整備され、最近の集中豪雨でも安全な場所です。

おすすめ・その1

都内最大の親水公園 「仙台堀川公園」を散策しよう

仙台堀川公園は、延長3.7Kmにも及ぶ都内最大の親水公園です。かつて大正期に、砂町が農村から工業の街へと発展していくなか、船による輸送力の必要性から砂町運河が開削されました。そして、砂町が工業地帯から住宅街へと移っていく昭和50年中期に一部が埋め立てられ、仙台堀川公園として生まれ変わったとのことです。旧運河に沿って、ふれあいの森、果実の森、科学の森、親子の森などの四季折々に目を楽しませてくれる樹木が続くなか、江戸期に建てられた古民家も残っており、都会の中に風情ある風景を醸し出しています。
今回は、北田さんの中学時代からの同級生、今井貴朗さんと北島浩さん(高28)のお二方も同行していただき、東京都内とは思えない静けさの下でのんびりと、緑の景色を楽しみながら公園を散策しました。

おすすめ・その2

下町の人情味あふれる「砂町銀座商店街」でお買い物

「砂町銀座商店街」をご存知ですか!? テレビ東京の「出没!アド街ック天国」などマスコミの取材も多く、東京ではかなり知名度の高い人気商店街です。昨今叫ばれる商店街のシャッター化の問題などなんのその、ここ「砂町銀座商店街」には670mもの長さの商店街の両側に180ものお店が軒を連ね、手書きの値札や、いたるところに乱雑に立てられた幟が活気を呈しています。おでん屋さんや焼鳥屋さんの前には長い行列で人が溢れていました。そしてとにかく安い。煮玉子5個で220円なんて安さには二度びっくり!
奥さまのご実家や親戚が戦後から砂町銀座のそばに住んでいるという事で顔見知りも多く、いろいろなお店の人がみんな北田さんとご挨拶を交わしているのを見て、北田さんの生活がここに溶け込んでいるのを感じました。

おすすめ・その3

こだわりの肉が味わえる「焼き肉 スタミナ苑」

砂町銀座の一角に古くからある焼肉屋さん。徹底的に肉質にこだわり一頭買いで仕入れているため、A5ランクの国産和牛もお手ごろな値段で堪能することができます。レア感を残して軽く炙っていただいたカルビは、程良く乗った脂とジューシーな肉本来の味が口の中でふわふわと広がって行きます。本場の味キムチやナムルも絶品でお土産に買って帰りたいほどでした。店内は木目調で明るく落ち着いた雰囲気、店長お薦めのワインも充実していてアルコールも楽しめます。砂町銀座を訪れる機会があったら是非寄ってみてください。

おすすめ・その4

水路の交差点「小名木川クローバー橋」

小名木川は江東区を東西に真っすぐ横切る河川で、江戸時代に隅田川と中川を結ぶ運河として作られました。その小名木川と横十間川の交差点に架かるのが「クローバー橋」、十字に交差した珍しい形状の歩行者専用橋です。一方の横十間川沿いには北砂水上公園があり家族連れで賑わっていました。小名木川は川幅が広く、カヌーでの運河めぐりの絶好のポイントです。北田さんも「クローバー橋」たもとの船着き場から船を下ろし、カヌー漕ぎを楽しんでいるそうです。優雅な趣味ですね。海抜0mから眺める東京はどんな景色なんでしょうか。

おすすめ・その5

さくさくとした食感のバゲットが美味しい「Happy Bakery 樹々」

大通りから少し離れた静かな住宅街にひっそりとあるパン屋さん「樹々」。小さい店内ですがパンの種類は豊富。なかでもバゲットはサクサクとした食感が絶品で北田家の食卓に欠かせないそうです。小麦粉、水、塩、イーストだけで作られるバケットは、上質な小麦粉を使うことはもちろん、その日の気温や湿度によって焼き具合を調整する技術が味の決め手になっています。窯から焼き上がったばかりのバゲットは、パリパリした表皮がきつね色に輝いていて見た目にも美味しそうでした。ちなみにバゲットとはスフランス語で「杖」という意味のフランスパンだそうです。

おすすめ・その6

おすすめのおみやげは?

「砂町銀座商店街」で購入してきたおみやげです。
1.「うなくり5」: 北田さんのイチ押し。くりから、肝焼、蒲焼、鰻弁当を販売するテイクアウト専門の鰻屋さんです。ふわふわとした厚めの身に適度な歯応えがあって皮の美味しさも楽しめます。
2.「梅むら」の塩うどん:醤油を使わず、塩と鰹だしのスープが自慢の塩うどんです。あっさりとした塩味のなかにコクのある出汁が絶品でした。
3.「佐野みそ」:蔵碗:店内にはオリジナル味噌と全国から取り寄せた味噌、約30種類がずらり!どの味噌も100g単位で量り売りをしています。神代みそを使ったインスタントみそ汁「蔵碗」は、インスタントとは思えない美味しさ。北田さんは北九州に帰省するときには、この「蔵碗」をおみやげに持って帰るそうです。
4.「Kurotan」のシュークリーム:昔ながらのノーマル生地の「クロタンシュー」とクッキー生地の「小名木シュー」。カスタードは甘さ控えめで、クッキー生地のさくさく感が新鮮な食感でした。


【編集後記】

小名木川についてネットで調べていたら、こんなウェブサイトに辿りつきました。映画「小名木川物語」。『小名木川物語』は江戸以来の歴史が積み重なる深川を主な舞台とする、自主制作のオリジナル劇映画、だそうです。北砂の取材をしたのが11月上旬でしたが、11月9日に両国門天ホールにて11回目の上映会が催されていたそうです。もし事前に知っていたら観に行っていたのに、ちょっと残念です。
このサイトを見て、改めて東京の下町は水運の街だったんだなと気がつかされるとともに、住んでいる人の地元愛を感じました。
http://onagigawa.com/

回ったスポットの住所や営業時間やURL

1仙台堀川公園
江東区北砂六丁目19番21号先から江東区東陽6丁目6番6号先
お問い合わせ:江東区区役所土木部 施設保全課 水辺と緑の事務所
TEL:03-5683-5581
http://www.city.koto.lg.jp/470705/machizukuri/kasenkoen/shinsuikoen/17619.html

2砂町銀座商店街
お問い合わせ:砂町銀座商店街振興組合
〒130-0073 江東区北砂4-18-14
TEL:03-3644-5854
交通アクセス:半蔵門線 錦糸町駅下車し都バス(都07 門前仲町行)北砂2丁目下車 都営新宿線 西大島駅下車し都バス(都07 門前仲町行)北砂2丁目下車
http://sunagin.main.jp/

3焼肉スタミナ苑
〒136-0073 江東区北砂5-9-3
営業時間:火~金・祝前日: 17:00~翌0:00、土・日・祝日: 11:30~14:00、 17:00~翌0:00
定休日:月曜日(月曜日が祝日の場合、月曜日が営業日になり火曜日が休業日)
TEL:03-3640-9752

4小名木川クローバー橋
〒136-0072 江東区大島一丁目~扇橋三丁目間
お問い合わせ:江東区区役所 土木部 道路課 橋梁係
TEL:03-3647-9684
http://www.city.koto.lg.jp/470208/machizukuri/dorohashi/hashiichiran/kudokyo/14864.html

5Happy Bakery「樹々」
〒136-0073 江東区北砂5-21-12
営業時間:9:00~19:00 定休日:月曜、第2・第4日曜
TEL: 03-5634-4407





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