住んでいるから知っている、ホントにいい場所、いいお店。
今回案内して頂いたのは 西武鉄道沿線の「所沢」。所沢駅には、西武池袋線・新宿線の2路線が通り、池袋、新宿までは約30分~40分とアクセスの良さ抜群です。駅前には「プロペ通り」や「ファルマン通り」などちょっと変わった通りの名前。それは所沢が「日本の航空発祥の地」と言われていることに関連していました。でもなぜ所沢が日本の航空発祥の地?

【案内人】高41期 長谷川峰子さん

仕事の関係上、週の半分は横浜から東京を通り越してはるばる埼玉まで通っていました。土曜もお客様との飲み会で埼玉へ来ることもしばしば。10年住んだ横浜を離れるのにはかなり踏ん切りが必要でしたが、2年前、所沢への引っ越しを決意。不動産屋さんでさえも、こんなところに何故?と聞いてくるほど・・・(笑)。
でも、住んでみると、都心にも近く、程よく田舎、不便がないちょうどいい街並み。緑も多く、春の桜、新緑、秋のけやきと季節を楽しみながら、気張らず楽に暮らせるところが気に入っています。最近では美味しいお店も増えてきて、以前のように都内で飲んで帰ることも減り、所沢界隈でブラブラすることが増えてきています。地元愛ですね。

おすすめ・その1

日本の航空発祥の地 「航空記念公園」を見学しよう

明治44年(1911年)、フランス製のアンリ・ファルマン機を陸軍大尉・徳川好敏が操縦し、わが国初の飛行に成功した場所です。所沢に日本初の飛行場が開設され、「航空記念公園」はその飛行場の跡地なのです。所沢は東京から近距離にあり、落雷の危険や地形の起伏が少ないことなどから、飛行に適した場所として選ばれたそうです。園内にはC-46型輸送機、YS-11型輸送機が展示されており公園のシンボルとなっています。また、併設されている「航空記念館」では航空機の原理や航空技術、歴史などが迫力ある多数の実機や映像などを交えて解説されているので、とても興味深く見学することができました。

おすすめ・その2

「日本一長いケヤキ並木」をお散歩

国道463号線の所沢市からさいたま市まで全長約17kmにわたりケヤキが植栽されている「日本一長いケヤキ並木」は圧巻です。4月に開催された関東誠鏡会 交流会企画『春の皇居を走ろう!』に長谷川さんも参加されていて、そのトレーニングのため、航空記念公園を囲むケヤキ並木沿いのジョギングを楽しんでいたそうです。みどり豊かな道路の景観は、「新・日本街路樹100景」にも選ばれています。秋には葉が紅葉して綺麗でしょうね。

おすすめ・その3

旬のさかなが味わえる「本格江戸前鮨 山浦」旬のさかなが味わえる「本格江戸前鮨 山浦」

隠れ家的な鮨屋です。というか、完全に隠れています。細い裏通りの集合住宅の様な建物の入り口に看板がちょこんとあり、気をつけて探さないと見過ごしてしまいそうです。店内はカウンターの8席のみ、木の温もりを感じる落ち着いた雰囲気の中、店主の拘りの季節のお料理を堪能できます。毎日築地市場から仕入れるとともに、旬の魚は瀬戸内海の漁港から直送してもらっているとのこと、拘ってますねぇ。鮨も仕上げに一工夫。瀬戸内海産のマダイはポン酢に小葱を添えて、スダチと藻塩で仕上げた金目鯛、そして旬の鰆は酢じめでいただき、いろいろ複雑に絡んだ味を堪能しました。
日本酒の大好きな長谷川さん。肴に合わせていろいろなお酒がたのしめるので、美味しい日本酒が飲みたくなったら、ここ山浦に来るそうです。贅沢なひとときですね。

おすすめ・その4

「パーフェクトビール」という名のビール店

パーフェクトビールとは、オーナーの「最高のビールを日本に広めたい」という信念のもと、最高品質のビールを提供することを目指したビールのことです。ビールサーバーを徹底的に品質管理して、本来のビールが持つ美味しさのポテンシャルを最大限に高めたビールです。雑味や苦味が少ないにもかかわらず深いコクがあり、泡がとってもクリーミーで口あたりがなめらかでした。おつまみも、ビールの個性に負けないほどしっかりしています。鳥のタタキのしっとり感、そして極上ハラミは美味しすぎて重ねて注文したくなります。
朝10時からお店が開いており、週末のお昼に気軽に寄れるところが、長谷川さんのお気に入りだそうです。

おすすめ・その5

自家製酵母パンと手づくりあんこの店「いちあん」

長谷川さんも行ったことはないけど気になっていたパン屋さん、「いちあん」に行ってきました。そのお店・・・噂によると・・・あんこがめちゃくちゃ美味しいとの事。お店に入ると丁度「出来たてで~す。」と、黒ゴマあんぱんが並べられたのでさっそく購入。少し紫がかった色が特徴のパンは、なかに黒ごまがぎっしり詰まっていてとても美味しかったです。お店の外に漂っていた・・・甘い香り。砂糖かと思ったら・・・違いました。実は小豆の香りだったんです。小豆があんなに甘い香りだなんてビックリ、あれが小豆本来の甘さなんだそうです。
「いちあん」のコンセプトは、「カラダ よろこぶ たべもの つくる」というもの。自家製酵母を100%使用し、素材を選び抜き、製法にこだわって手をかけてつくられたパンは、噂どおりの美味しさでした。

おすすめ・その6

所沢のディープスポット「盃横丁」

長谷川さんの「お友達が来たときに是非案内したい場所」は、昭和の香りを色濃く残している「盃横丁」。細い通りの脇には、寅さん、裕次郎、植木等など、昭和のスター達を描いたとても大きな映画看板が出迎えてくれます。昭和最後の「映画看板師」と言われた久保板観さんの手描きだそうです。
店舗は25軒ほど。小料理屋、居酒屋、ショットバー、フレンチレストラン、多種多彩です。中でも長谷川さんのお気に入りは、フランスを始め世界各国のワインを気軽に楽しめるFrench tapas&Wine Sante(サンテ)。料理は一人向けでも少量で提供してくれるので、お値段もお手頃です。
昭和レトロな「盃横丁」は、昼に行ってもとてもディープでした。機会があったら、是非いちど足を運んでみてください。

おすすめ・その7

所沢のおみやげは?

所沢に住んでいるからこそ知っているおすすめのお土産は、明治26年に創業「ねぎし」の手作り和洋菓子です。航空発祥の地にちなんだ「飛行機せんべい」、一枚一枚丁寧に、こうばしく焼き上げた瓦せんべいです。日本で初飛行したアンリ・ファルマン式複葉機の名を冠した「銘菓ファルマン」は3つの餡(小倉、マロン、煎茶)をさっくりとほぐれるパイで包まれています。


【編集後記】

所沢は都心にも近く、近年高層ビルも多く建てられるようになり開発が進んでいます。一方で、所沢の背後には、「トトロの森」として知られるの狭山丘陵が広がっており、自然がたくさん残っている環境の良い魅力的な街です。少し車を走らせただけでお茶畑が広がる田園風景を目にすることができます。取材の途中、「狭山新茶」ののぼりを立てた小さな農家脇の直売所に立ち寄ったのですが、店内いっぱいに広がる新茶の香りに、おもわず所沢の初夏を感じました。


回ったスポットの住所や営業時間やURL

1所沢航空記念公園
〒359-0042 所沢市並木1-13 TEL:04-2998-4388
開館時間:午前9時30分 ~ 午後5時
休館日:毎週月曜日(月曜が祝日の場合は翌日)、12月29日~31日、1月1日
入館料:大人510円 こども100円
http://www.parks.or.jp/tokorozawa-kokuu/

2日本一長いケヤキ並木
問い合わせ:所沢市教育委員会 教育総務部 生涯学習推進センター ふるさと研究グループ
〒359-0042 所沢市並木六丁目4番地の1 TEL:04-2991-0308
http://www.city.tokorozawa.saitama.jp/iitokoro/enjoy/rekishi/shashinuturikawari/namiki/nm14.html

3本格江戸前鮨 山浦
〒359-1116所沢市東町13-29 H-CUBE 東町1D TEL:04-2936-7966
営業時間:11:00~14:00 (L.O.)、17:00~23:00
休業日:不定休(河岸に準じる)
http://hcube.jp/shop/402/

4パーフェクトビアキッチン
〒359-1116 所沢市東町13-29 H-CUBE 東町2D TEL:04-2006-6296
営業時間:10:00~23:00
休業日:無休
http://hcube.jp/shop/421/

5自家製酵母パンと手づくりあんこの店「いちあん」
〒359-0036 所沢市旭町27-23 TEL:04-2941-6862
営業時間:10:00~18:00
定休日:水曜日
http://ichian.co.jp/

6所沢のディープスポット「盃横丁」
〒350-1116 所沢市御幸町3-11
問い合わせ:所沢市 街づくり計画部都市計画課 TEL:04-2998-9192
http://www.sakazuki-yokocho.com/

7手づくり和洋菓子 ねぎし
〒359-1116 所沢市東町12-14 TEL:04-2922-6835
営業時間:9:00~19:30
定休日:木曜
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0802/19negisi.html






この記事へのご意見・ご感想、また「私が住んでいる街のお薦めスポットも紹介したい!」などの情報をお待ちしています。
こちらよりお寄せください。