住んでいるから知っている、ホントにいい場所、いいお店。
今回案内して頂いたのは、埼玉県南東部にある京浜東北線「蕨」駅周辺です。蕨市は、人口密度が市町村で日本一です。老若男女が利用する蕨駅は、外国の方も多く、常に人が行き交う駅です。「わらび」と言う名前は聞いたことあるけれど、どんな街だろうと思いながら案内して頂きました。おすすめ・その4の「クラウン」付近はまるで黒崎。取材に来ていた者はみんな黒崎に帰った気分になりました。

【案内人】高42期 葉玉洋介さん

蕨に住み始めて17年になります。入社したての新入社員の頃、先輩から利便性が良くて家賃が安いからと蕨を紹介されてここに住むことになりました。途中転勤で5年間仙台に住みましたが、関東に戻って来る際も、東京駅や新宿駅にも30分で行ける利便性からここに住むようになりました。本日は、蕨に在住の小柳さん(高30期)と一緒に紹介します。商業施設が少なく住宅が多い街ですが、歴史のある街並みと懐かしい風景が気にいっています。

おすすめ・その1

成人式発祥の地「蕨城址公園」

蕨城は、南北朝時代からの歴史があり、江戸時代の初めに、徳川将軍家が鷹狩用の休憩地の「御殿」として、城跡を利用しました。現在は「蕨城址公園」として整備されています。蕨駅から1㎞のこの公園は、蕨市民会館や和楽備神社の隣にある市民憩いの場です。葉玉さんは、転職活動中に隣の市民会館の図書館に行った帰りに散歩した場所だそうです。ここには、全国に先駆けて昭和21年(1946年)11月22日に成人式を行ったことを記念して「成年式発祥の地記念像」が建立されています。蕨市では「成人式」は「成年式」として20歳の祝典が行われています。成年式発祥の地を紹介するのだけど、葉玉さんは熊本で学生生活を送っていたこともあり、成人式には参加してないそうです。また、蕨城址公園には、万有引力の法則を発見したニュートンの生家の庭にあったリンゴの木の子孫があります。このリンゴの木は、1964年にイギリスから日本へ送られたものを接木したものです。

おすすめ・その2

ぶらぶらと散策「旧中仙道」

慶長17年(1612年)に開設した中仙道蕨宿は、平成25年(2013年)に400年を迎えた宿場町です。蕨宿は十町(約1㎞)ほどで、 道幅は六間(約11m)と広く、道の左右に街並みを形成していました。
現在も昔ながらのお菓子屋さんやうなぎ屋さん、そしておしゃれなカフェがあり、散策には良い場所でした。旧中仙道の蕨宿の中ほどにある「酒の新川屋」では、創業当時から続けている信州・越後味噌や焼酎の量り売り、オリジナル日本酒の販売も行っています。今回は、本格焼酎も試飲させていただき、お店お薦めの日本酒をお土産に買って帰りました。「旧中仙道の蕨宿は気になっていたのですが、試飲をすることができたり、オリジナルの日本酒があるのは知りませんでした」とのことでした。

おすすめ・その3

参道の石仏に注目「真言宗智山派寺院の三学院」

三学院は、京都の新義真言宗智山派総本山智積院(ちしゃくいん)の末寺で、金亀山(こんきさん)極楽寺三学院といいます。三学院は、足立坂東三十三箇寺の20番、北足立八十八箇所の30番にあたる札所としても知られています。
参道に六地蔵石仏や地蔵石仏(目疾地蔵)が鎮座しております。目疾地蔵尊は「目疾地蔵」とよばれており、目に味噌を塗ると目の病気がなおる、あるいは目の病気にかからないといわれており、現在でも信仰の対象となっています。
三学院の中は、立派で広く圧巻な場所でした。

おすすめ・その4

昭和にタイムスリップ 純喫茶「クラウン」と「るーぱん」

蕨駅東口から東に136m行くと喫茶店「クラウン」に着きます。入口から昭和雰囲気の純喫茶。そして、注文したのは、昔ながらのナポリタン、オムライス、サンドウィッチです。お味は、もちろんケチャップの味が強い昭和の味でした。葉玉さんは、唯一の交通手段の京浜東北線が止まった時は、ここでコーヒーを飲んで再開の時間を待つそうです。
また、蕨駅西口から237mの埼玉県にしかないファミリーレストラン「るーぱん」は、アツアツのドリアやパスタが有名なので、葉玉さんが是非ご紹介したいとの話でしたが、残念ながら改装中でした。せっかくなのでお店の前で1枚写真を撮りました。

おすすめ・その5

「蕨」のお土産は?

蕨のお土産は、やはり手焼きの煎餅「車貴仙」。昭和32年(1957年)の創業以来、女店主が心を込めて焼かれた煎餅は、味の種類も辛い物、甘い物、みそ入り、ニンニク入りと種類も形も豊富でお土産には最適です。アツアツの手焼き煎餅は、香りも香ばしく美味しかったです。
醤油味と素焼きとの食べ比べもできました。焼き上がりのタイミングに訪れると試食もできるようです。
また、中仙道蕨宿の新川屋本店が販売している清酒「公徳誉」。地元の日本酒は、是非味わって欲しいです。


【編集後記】

蕨駅東口から北へ歩いていくと、黒崎の三角公園のような街並み。葉玉さんは、最初に蕨に住んだ時は家がこちら方向だったので、この道を歩いて帰っていたそうです。「蕨」は、聞いたことはあっても知らない街で散策することはありませんでした。外国の方を含めて多くの人が交錯する街で、行ってみたくなる居酒屋も多く見かけました。まるで黒崎ではないかと思う街並みや喫茶店。北九州出身の人には懐かしい街ではないでしょうか。
同行して頂いた小柳さんありがとうございました。


回ったスポットの住所や営業時間やURL

1成人式発祥の地「蕨城址公園」
埼玉県蕨市中央4-21
http://www.city.warabi.saitama.jp/hp/page000001400/hpg000001357.htm

2旧中仙道蕨宿
http://www.warabijyuku.com/

3真言宗智山派寺院 三学院
埼玉県蕨市北町3-2-4 TEL:048-443-1515
http://www.city.warabi.saitama.jp/hp/page000001400/hpg000001372.htm

4喫茶クラウン
埼玉県川口市芝新町3-19 TEL:048-266-1207
営業時間:8:00~21:00
https://tabelog.com/saitama/A1102/A110202/11013590/

5埼玉県人のソウルフード「るーぱん」
埼玉県蕨市中央3-5-1 TEL:048-431-3359
営業時間:10:30~23:00(22:45オーダーストップ)
定休日:年中無休 ※改装終了をご確認ください
http://ru-pan.com/pg6.html

6手焼きせいべいの店「車貴仙」
埼玉県蕨市中央4-13-2 TEL:048-431-5631
営業時間:10:00~19:00
定休日:日曜、祝日(変則の月がありますので「お知らせ」でご確認ください)
http://kurumatakasen.com/

7酒の新川屋
埼玉県蕨市北町2-10-7 TEL:048-431-2019
営業時間:9:30~20:00 定休日:月曜
http://www.warabijuku.com/shop/%E9%85%92%E3%81%AE%E6%96%B0%E5%B7%9D%E5%B1%8B/






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