住んでいるから知っている、ホントにいい場所、いいお店。
JR山手線の西側で思いつく駅と言えば、「新宿」「渋谷」「池袋」ではないだろうか? 近年、この池袋が変わって来ているという。「池袋ウエストゲートパーク」というドラマで有名になった都市だが、10年ほど前に「消滅可能性都市」と発表された。そこから池袋の自治体「豊島区」は緊急対策本部を立ち上げ、10年で消滅可能性都市から脱却をした。若者や観光客が訪れる街でありながら、暮らしを豊かに応援する街として、職住近接の都市として大きく生まれ変わろうとしている。

【案内人】阿部 信さん (高46期)

住み始めて14,5年になります。有楽町線沿線で探していて、目についたのが池袋でした。友達に会うにも便利だと思って決めました。
アニメ、ガチ中華、エスニック料理など、多国籍な文化で話題となる池袋ですが、近年、次々とリニューアルされた公園は、それぞれが特徴のある場所になりました。この公園の紹介をすることで、みなさんの記憶にある池袋のイメージを更新してもらおうかな、と思います。

おすすめ:その1
都会の真ん中でピクニックはいかが?「豊島区立南池袋公園」


2016年にリニューアルオープンした「豊島区立南池袋公園」。取材日は夏芝と冬芝の生育のため、残念ながら芝生の中には入れなかったけれど、7月19日からは大丈夫。ふかふかの芝生でのんびりピクニックはいかが?ゴザの貸し出しもありますよ。
壁の巣箱には貸し出し用の児童書、産地直送の食材を使ったおしゃれなカフェレストラン、広々とした芝生を眺めながらのテラス席。自転車やベビーカーで来る親子連れがゆったりとくつろいでいる姿に「ここはホントに池袋?」と思うはずと阿部さん。確かに青々とした芝生の公園は池袋から徒歩3分とは思えない。


おすすめ:その2
アニメの聖地・池袋の発信拠点「豊島区立中池袋公園」


豊島区役所の移転により、周辺の建物も含めて2019年にリニューアルされた「豊島区立中池袋公園」。東京建物「Hareza池袋」の前庭で、アニメカフェスタンドではアニメにちなんだドリンクを販売している。劇場「Brilla HALL」、「TOHOシネマズ池袋」を見渡せる石畳風の小さな公園だ。
アニメファンなら一度は訪れたいクール・ジャパンの百貨店「アニメイト」が近くにあり、この公園でコレクションを見せ合ったり、交換したりとアニメファンがあちらこちらで楽しそうに交流している光景が、毎週末に繰り広げられている。
公園にある「白ふくろう」は乙女たちの守り神、「乙女ロード」を堪能している乙女たちをやさしく見守っているという。


おすすめ:その3
公園から街が変わる!「イケ・サンパーク」


ここは,もともと造幣局東京支局があった場所。都心のこの広い空間を生かし、生活につながる場にできないかと、区民の長年の思いがあったという。2020年に誕生!「公園から街が変わる」というコンセプトで、循環を生む機能を持ち「暮らし」と近い公園として、コミュニティ形成の場つくりとして作られた公園だ。
「コト・ポート」と名付けた小型店舗は、新しく公園で事業を始めたい方々の応援として、ファーマーズマーケットは、農家から旬の野菜や果物を直接買える日常の場として「暮らし」を支えている。また、この公園は「防災公園」であり、備蓄倉庫や火災用の深井戸、豊島区全体の防災活動拠点としてヘリポート・物資集積拠点としての機能も備えている。
園内の「としまキッズパーク」は水戸岡鋭治さんデザインで、ミニSL(IKEDEN)が走る。障がいのある子もない子も一緒に遊べる「インクルーシブ公園」として整備されている。

広々とした開放的な公園は、ボール遊びもシャボン玉を飛ばすのも自由で、子供たちの歓声が良く似合う。ベビーカーや自転車で遊びに来るのは、雑司ヶ谷や護国寺からだろうか?確かに「公園から街が変わる!」気がしてきた。数年後にまた訪れてみたい。


そして、イケ・サンパークから池袋西口まではIKEBUSに乗ろう!
2019年11月29日から運行開始したIKEBUS。真っ赤な電気バスで、時速19キロでゆっくりと池袋を回る。車両デザインは水戸岡鋭治さん。ほれぼれとするこだわりの車内は一見の価値あり!


おすすめ:その4
池袋西口から1分!劇場公園「池袋西口公園」と「池袋芸術劇場」


「池袋西口公園」は、「池袋ウエストゲートパーク」のロケ地となった場所である。2019年にリニューアルされ、劇場公園「GLOBAL RING」として生まれ変わった。大型ビジョン付きとなり、プロのオーケストラが演奏できる本格的な屋外劇場で、アイドルがイベントを行ったりしている。取材日は、チアダンスのイベントを開催中だった。
そして、その隣にあるのが「池袋芸術劇場」である。東京都が都民のための音楽・演劇・歌劇・舞踏など芸術文化施設として1990年に開館した。 その1階に阿部さんおすすめのカフェレストラン「カフェ ベル・オーブ」がある。天井が高くて開放的なフロアで飲むベルギークラフトビールは格別。選ぶのに迷うほどクラフトビールの種類が豊富で、ゆっくりとくつろげる穴場的なレストランカフェだ。劇場に隣接するレストランならではのサービスとして、メニューもネットで注文できるのも嬉しい。



【編集後記】
池袋は筆者が住んでいる街から近いのだけど、外歩きをしたことがあまりない。案内人の阿部さんの提案は公園ばかり。昔、職安通いをしていた頃、おじさんがたむろしていた公園のイメージが頭をよぎった。しかし、いろいろ写真を検索して見るとなんだか印象が違う。
豊島区は2015年に「国際アート・カルチャー都市構想」を策定し、池袋周辺の今回取材した4つの公園を「アート・カルチャー・ハブ」に位置付け、各エリアの特性を生かした公園が出来たという。住んでいるからこその視点で、面白く、興味深く取材をした。これから池袋は、住みたい街へと変化していくのかもしれない。
撮影は、阿部さんの従弟(プロのカメラマン)にご協力いただきました。ありがとうございました。





 ご紹介したスポット一覧

1「豊島区立南池袋公園」 豊島区南池袋2-21-1
利用時間:午前8時~午後10時
休館日年末年始:12月31日~1月3日まで閉園
https://www.city.toshima.lg.jp/340/shisetsu/koen/026.html

2「豊島区立中池袋公園」 豊島区東池袋1-16-1
利用時間:午前7時30分~午後10時(トイレの利用は終日)
https://www.city.toshima.lg.jp/340/shisetsu/koen/020.html

3「イケ・サンパーク」 豊島区東池袋4-42
利用時間:午前5時~午後10時(公園管理事務所は午前8時~午後5時)
公園管理事務所03-6914-1782
https://www.city.toshima.lg.jp/ike-circle/tourism/spot/ikesunpark.html
https://ikesunpark.jp/

「としまキッズパーク」 豊島区東池袋4-42
利用時間:前10時か~午後4時まで※利用時間1時間の完全入替制
休館日:1月1日~1月3日、およびメンテナンス日(不定期)
年齢制限あり、予約サイトにて申し込みが必要
https://coubic.com/toshima-kidspark

4「池袋西口公園」 豊島区西池袋1-8-26
利用時間:午前5時~午前1時(トイレの利用は午前0時まで)
https://www.city.toshima.lg.jp/340/shisetsu/koen/029.html

5「池袋芸術劇場」 豊島区西池袋1-8-1
電話 03-5391-2111(代表)
受付時間:午前9時~午後10時(休館日を除く)
https://www.geigeki.jp/

「カフェレストラン ベル・オーブ」 豊島区西池袋1-8-1 東京芸術劇場1F
予約・問い合わせ:050-5461-0668
営業時間:11:30 〜 23:00  L.O. 22:00
https://belgaube-tokyogeijutsugekijo.foodre.jp/

6IKEBUS
https://www.city.toshima.lg.jp/toshimanow/new/ikebus.html
https://travel.willer.co.jp/ikebus/#route








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